1994 Fiscal Year Annual Research Report
ダイバータ模擬試験装置を用いた新しいヘリウム灰排出法の研究
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05452393
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上杉 喜彦 名古屋大学, 工学部, 助教授 (90213339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 哲靖 名古屋大学, 工学部, 助手 (60203890)
高村 秀一 名古屋大学, 工学部, 教授 (40023254)
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Keywords | ヘリウム灰排出 / ダイバータ模擬試験装置 / ダイバータバイアス / イオン反射 / NAGDIS‐I / スクレイプオフ層 / 粒子サイクリング |
Research Abstract |
1ダイバータバイアスを利用したヘリウム灰選択排出に関する粒子シミュレーション モンテカルロ粒子シミュレーションコードにより、ヘリウム灰の選択排出特性の評価を行い、以下の結果を得た。 (1)ACATコードによるイオン反射の計算から、ダイバータ板へのイオンの入射角が50〜60度を越えるあたりから反射粒子の角度分布が余弦分布からずれることが判明した。。したがって、イオン温度が高い場合や、シース電圧によるイオンの加速エネルギーが低い場合にはダイバータ板へのイオンの斜め入射の効果を取り入れて粒子反射を扱う必要がある。 (2)ダイバータバイアスによるイオン入射エネルギーの制御とダイバータ板及びポンプダクト構造の最適化により、燃料粒子である重水素、トリチウムとヘリウム灰との選択的排出が可能であることが示された。ポンプダクト部で得られたヘリウム灰粒子の濃縮率は約3であった。 2ダイバータ模擬試験装置を用いた粒子反射過程の解明に関する実験 小型のダイバータ模擬試験装置Co‐NAGDISにおいて、ダイバータ板を模擬するグラファイト又はモリブデン板からの反射中性粒子の反射角度分布を質量分析器により測定し、以下の予備的結果を得た。 (1)ダイバータ板からの反射中性粒子数は、磁力線とダイバータ板面の法線とのなす角度が約45度の時にピークを持つ角度分布を有する。この結果は、反射粒子の角度分布を余弦分布としたときの結果と定性的に一致する。 (2)ヘリウム、アルゴン等の動作ガス種とターゲット板材質の組み合わせを変えて、反射中性粒子数の相対的変化を調べた結果、重い金属であるモリブデン板の方が炭素板に比べて顕著な角度分布を示した。この結果は、固体表面におけるイオン反射の素過程が入射粒子とターゲット材料粒子との間の弾性衝突に基づくことから予測されるものと定性的に一致する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T.Kuwabara: "Monte Carlo simulation on active helium‐ash exhaust by divertor biasing" Journal of Nuclear Materials. (印刷中).
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[Publications] Y.Uesugi: "Formation of oscillating perpendicular electric field by AC limiter biasing on HYBTOK‐II tokamak" Journal of Nuclear Materials. (印刷中).
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[Publications] T.Kuwabara: "Monte Carlo Simulation and Simulation Experiment on Active Helium Exhaust in a Tokamak Reactor" Proc.1994 Int.Conf.on Plasma Physics. 1. 49-52 (1994)