1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05453031
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 恵次 大阪大学, 理学部, 助教授 (50152301)
|
Keywords | ラジカル / 脱炭酸 / 光反応 |
Research Abstract |
カルボン酸から容易に高収率で合成できるN-アシルオキシフタルイミド(1__〜)を用いて、可視光照射下、含水溶媒中、高収率かつ高効率(化学収率:>70%、量子収率:1-15程度)進行する脱炭酸反応を開発した。この反応は着色ラジカルアクセプター存在下でも進行し、脱炭酸を伴うセレノ化反応、テルル化反応に応用できることが明らかになった。反応の光源としてキセノンランプ、ハロゲンランプ、プロジェクターランプ等の種々のランプを用いることができ、効率が高いため太陽光照射でも進行し、スケールアップは容易であり、種々の一級、二級、三級のカルボン酸誘導体に適用可能である。特にセレノ化反応は0.5当量のジフェニルジセレニド等のトラップ剤存在下進行する優れた反応である。フェニルセレネニル基は種々の官能基に高収率で変換できることが知られているので本反応の開発によりカルボン酸の有機合成への適用範囲を大きく広げることができる。 ポリラジカルの発生は現在進行中である。
|