1993 Fiscal Year Annual Research Report
表面光SHG法を用いた雲母-液晶系界面配向転移に関する基礎的研究
Project/Area Number |
05453053
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大内 幸雄 名古屋大学, 理学部, 助教授 (60194081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 久夫 名古屋大学, 理学部, 助手 (60232237)
関 一彦 名古屋大学, 理学部, 教授 (80124220)
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Keywords | 液晶 / 配向転移 / 光SHG / 単分子膜 |
Research Abstract |
本研究では、表面光SHG法を用いて雲母基板上における液晶分子の配向転移に関する基礎的研究を行なうことを目的としている。研究計画はおおむね順調に進行しており、具体的には今までに以下の事を行なった。 (1)表面に存在する液晶単分子膜から発生する光第二次高調波(SHG)をS/Nよく観測するためには、入射パルスレーザー光に同期した光子計数レベルの微弱光検出システムを作成する必要がある。我々は、市販のゲート積分器を改良することにより、入射パルスレーザーに同期した光子計数システムを新たに開発した。今回開発した方式の特徴は、微弱光検出用の光子計数性能に加えて、光子計数法が有効に働かない更に光強度の強い領域においても通常のアナログ計測が働くようにしたことである。これにより、光強度に関して広いダイナミックレンジを確保することが可能となり、入射光の強度等の測定条件の設定が容易になった。 (2)上記、微弱光検出システムを組み込んだ、表面光SHG測定システムを構築した。現在、テスト試料として各種配向膜上に形成される液晶単分子膜を用い、発生する表面光SHGを検出し装置系の最終テストを行なっている。 (3)配向転移は液晶単分子膜の存在する雰囲気下で生じるため、雰囲気を制御する試料チェンバーが必要である。現在、試料チェンバーの製作を進めているところであり、近日中に完成予定である。完成次第、上記測定系に組み込み、実験を行なう予定である。
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