1993 Fiscal Year Annual Research Report
プラスチックの収縮を利用した歯車の微細加工に関する研究
Project/Area Number |
05453072
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Research Institution | Miyagi National College of Technology |
Principal Investigator |
庄司 彰 宮城工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40042246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松沢 欽哉 旭化成工業, 樹脂技術センター, 課長
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Keywords | マイクロマシン / 微小歯車 / プラスチック / 多軸延伸メタクリル樹脂 / プレス加工 / 熱収縮加工 / 実験条件 |
Research Abstract |
近年、マイクロマシンの研究が急速に勧められてきた。大きく分けるとその製造方法は3つである。1つはフォトリソグラフィーによるエッチング方式であり、2つは1つはLIGAによるX線照射による方法であり、3つは従来の機械加工の微小化である。とくに、3つ目は設備経費が前二つの比べて非常に少ないことが利点で、このところ注目されてきた。本研究はこれらに注目し、さらに、プラスチックの熱による収縮を利用して去らん微小化しようとするものであり、研究代表者が開発したプラスチック製マイクロ歯車の製造方法は大きく分けて2つに分けられる。1次加工は機械加工である。本研究ではプレス加工とした。2次加工はプラスチックの熱収縮による加工である。以下に本年度の研究成果を述べる。 (1)共同研究者の旭化成工業が開発した、多軸延伸プラスチック材料である多軸延伸メタクリル樹脂を購入した精密エアープレス加工機で一次加工を行った。製作依頼したプレス用金型は3段に分かれているが、雌型歯車の緒元はモジュール0.1,歯数9、圧力角20°である。歯車外形でphi1.1mmである。これら金型の精度はJIS2級である。金型の設計、精度測定を行うとともに、最適実験条件を求めた。 (2)上記エアープレスを使用して、プレス圧力の変化に対する加工プラスチック円、歯車の精度を測定した。これらの測定は購入したビデオマイクロスコープで行い、さらに、記録は購入したビデオに収めた。 (3)一次加工したプラスチック歯車に熱と圧力を加えることにより、多軸方向に一様に収縮させるための条件を求める基礎実験を行った。 (4)本研究の結果を日本機械学会で講演を行う予定である。 以上の結果から、本研究の基礎資料を求めることができ、平成6年度の応用に期待をつなげる結果を得ることができた。
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