1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05453078
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡本 泰則 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50101259)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 國郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30027817)
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Keywords | セラミックス / 変形 / クリープ / 破壊 / 亀裂 / 疲労 / 結晶粒界 / 強さ |
Research Abstract |
高純度緻密質ムライトを作製し,高温での基本的力学物性(不活性強度,破壊靭性など)を測定した.さらにムライトをはじめとする微粒多結晶体(ムライト/ジルコニア複合材料,微粒アルミナなど)の高温変形,静疲労試験(定応力試験),定応力速度試験などを行なってきた。ムライトに関しては,これまでの研究において,高応力域の遅れ破壊で支配的な亀裂成長(SCG)挙動の解析が可能となり,SCGに関するパラメーターが得られ,材料の信頼性評価や寿命の予測のための基本的知見が得られた(近々発表予定).低応力になると(ムライトではおよそK_<Ic>の1/3)キャビテーション支配型となり,単一の既存亀裂のSCGとは異なる機構で破壊が進行する事が明らかとなった.この領域での寿命試験は長時間を要するため本年度以降の結果を待たねばならない.特に,変形とキャビティ発生の機構の関係については特に微構造と関連づけた系統的な研究が必要であり,現在超塑性変形を含めた実験と結果の解析を進めている. ムライト/ジルコニア系複合材料については,ムライトが耐クリープ性であるのに対し,ジルコニアは超塑性材料であり,両者の複合化は興味深い.この試料をモデル材料としての高温変形と破壊の実験結果を得,すでにその一部を発表している.一方,微粒アルミナでは,動的再結晶による歪み硬化が特徴的で,ジルコニア(Y-TZP)の超塑性と異なるこの現象は,高温での粒界の安定性と粒界キャビテーションの発生に関わる重要な課題となってきている.これも,結果の一部を発表したが,現在,より詳細な研究を行なっている.
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[Publications] T.M.Kyaw,et al.: "High Temperature Mechanical Properties of Mullite-zirconia Composites" Advanced Materials-New processes and reliability. vol.1. 636-640 (1993)
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[Publications] Y.Okamoto,et al.: "Deformation Mechanisms of Fine-grained Almmina and Y-TZP" Superplastic Phenomena in Ceramics,Intermetallics and Composites. 発表予定 (印刷中).