1995 Fiscal Year Annual Research Report
パラジウム触媒を用いる位置および立体選択的反応の開発と生理活性物質合成への展開
Project/Area Number |
05453132
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
辻 二郎 岡山理科大学, 工学部, 教授 (00016685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萬代 忠勝 倉敷芸術学大学, 産業科学技術学部, 教授 (80131621)
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Keywords | パラジウム触媒 / カルボニル化反応 / グリシノエクレピンA / lーメントン / プロパルギルカーボネート / 一酸化炭素 |
Research Abstract |
グリシノエクレピンAは大豆シスト線虫の孵化を促進することで知られている。このグリシノエクレピンAの右セグメントを、lーメントンを原料として合成することを計画した。はじめに、lーメントンをジクロロメタンを溶媒として、室温下m-CPBAで処理して7員環ラクトンに高収率で変化した。このラクトンをテトラヒドロフランを溶媒に用いて、-78℃でリチウムへキサメチジシラジドを塩基として作用させてカルバニオンを調製した後、ヨードメタンを加えることにより、高立体選択的にメチル基を導入できた。続いて、テトラヒドロフランを溶媒として、-78℃でナトリウムヘキサメチルジシラジドを塩基に用いてカルバニオンを調製した後、2-ブロモプロパンで処理してアリル基を導入することができた。このジアルキル化は高立体選択的に進行し、結果的に極めて効率良くシスジメチル体とすることができた。このジアルキル化されたラクトンを、トルエンを溶媒としてトリメチルアルミニウムとジメチルアミン塩酸塩から調製したアミド化剤と共に加熱還流することにより、ラクトン部をジメチルアミドとして開環した。更に、オレフィン部を四酸化オスミウムとメタ過ヨウ素酸ナトリウム系で酸化開裂してアルデヒドに変換した後、エチレングリコールによりアセタール化した。また、2級アルコール部をTPAPで酸化してケントに変換した。これを-78℃でリチウムジイソプロピルアミドを塩基に用いてエノレートを発生させた後、TBDMSCIで処理して、シリルエーテル体に変換した。これをm-CPBAにより酸化することことによりケトールに導き、続いてメタ過ヨウ素酸ナトリウムで酸化開裂してアルデヒドを調製した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T. Mandai, J. Tsuji: "Tanden Palladium Catulyzed cuibonylation and in trumolecular ene reaction of 1-(2-jnesliylcahonyl etlty)-4-alkenyl methyl caibonde" Tetirhedvion letters. 35. 5701-5704 (1994)
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[Publications] T. Mandai, J. Tsuji: "A New ceudidate for a picperly substuituted CD Ring component-" J. Org.chein.59. 5847-5849 (1994)
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[Publications] T. Mandai, J. Tsuji: "Preparation of α-Vinylidene-α-lactones by Palladium-Cwtalyzed-" J.Organometed. chem.488. 127-131 (1995)