1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05453135
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
檜山 爲次郎 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (90026295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠本 哲生 (財)相模中央化学研究所, 副主任研究員
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Keywords | HMG-CoA還元酵素阻害剤 / 不斉合成 / ヒドロシリル化 / クロスカップリング / 不斉還元 / オレフィン合成 |
Research Abstract |
高活性HMG-CoA還元酵素阻害剤のうちNK-104を当面の目標分子として定め,昨年度にひきつづき高選択的合成法を検討した。光学活性鍵中間体である(3R,5S)-3,5-イソプロピリデンジオキシ-6-ヘプチン酸t-ブチルは昨年度三つの方法によって合成することができた。なかでも,光学分割法が大量合成に適していることがわかった。この鍵中間体の三重結合に対しヒドロシリル化し,フッ化物イオンを活性化剤としてクロスカップリングさせるに際し,カップリング相手としてヨードベンゼンを用いるとフッ化物イオンの量が1モルでよいことをみつけた。この事実は,トランスメタル化に必要な5配位シリカートを生じさせるには,ケイ素上での置換反応で想定されている5配位シリカートで充分であることを示している。こうしてクロスカップリング法を完成させることができた。 一方,光学活性アルコールのβ,δ-ジケトカルボン酸エステルの不斉還元についても再検討し,水素化ジイソブチルアルミニウムでまずβ-位カルボニルを還元,次いでδ-位カルボニルをシン還元することによりβ,δ-ジヒドロキシカルボン酸を高いeeで得ることに成功した。同光学活性アルコールのアセト酢酸エステルのアルドール反応も検討したが,これは反応点と立体化学制御因子が離れすぎていて,全く選択性がでなかった。 このほか7-オキソ-3,5-イソプロピリデンジオキシヘキサン酸エステルの光学活性体を合成する方法二つを完成させ,これのWarren型オレフィン化反応によってNK-104を合成するルートも完成することができた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Tamejiro HIYAMA: "Stereoselective Reduction of β,δ-Diketo Esters. A Novel Strategy for the Synthesis of Artificial HMG-CoA Reductase Inhibitors" Bull.Chem.Soc.Jpn.68. 350-363 (1995)
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[Publications] Tamejiro HIYAMA: "Synthesis of Artificial HMG-Co Reductase Inhibitors Based on the Olefination Strategy" Bull.Chem.Soc.Jpn.68. 364-372 (1995)
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[Publications] Tamejiro HIYAMA: "Novel Synthetic Strategy for HMG-CoA Reductase Inhibitors" Pure & Appl.Chem.67(in press). (1995)
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[Publications] 宮地伸英: "HMG-CoA還元酵素阻害剤の合成" 有機合成化学協会誌. 53(in press). (1995)