1995 Fiscal Year Annual Research Report
ニシキギ科植物に含まれる低毒性抗発がんプロモーター作用物質に関する研究
Project/Area Number |
05453183
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Research Institution | University of Tokushima |
Principal Investigator |
高石 喜久 徳島大学, 薬学部, 教授 (60035558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 公子 徳島大学, 薬学部, 助手 (20136279)
宍戸 宏造 徳島大学, 薬学部, 教授 (20006349)
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Keywords | がん / 抗発がんプロモーター / セスキテルペン / ウイルス / ニシキギ科 / クロズル / マウス皮膚二段階発がん / スチルベン |
Research Abstract |
現在、がん治療薬の研究は国内外で広く行われており、本研究に関連する抗発がんプロモーター物質の探索もがん予防の面から注目され活発に研究が進められている。しかしこれまでに報告されている抗発がんプロモーター物質に共通する骨格はまだ発見されておらず、またこれら化合物がどのような機構で活性を示すかも明らかにされていない。現段階ではさらに数多くの化合物の探索が必要であると考えられる。本研究ではこのような観点から天然物より抗発がんプロモーター物質の単離とその作用機構の解明を目的に研究を開始した。 ニシキギ科クロズル、マユミの成分検索を進め、約50種の新規セスキテルペンエステルを単離し、その構造を決定した。これら単離化合物についてインビトロのにおけるEpstein-Barrウイルス活性化抑制作用を検討した結果、いくつかの化合物は低毒性で活性を示すことを発見した。 活性の強かった化合物triptogelin A-1についてマウス皮膚二段階発がん抑制試験を検討した。その結果triptogelin A-1は有効であることを明らかにした。さらにtriptogelin A-1について経口投与によるマウス肺二段階発がん抑制試験を検討した。その結果triptogelin A-1はコントロールに比べ有意に発がんを抑制することを発見した。 クロズル、マユミより単離したセスキテルペンの抗ウイルス作用を検討した結果triptogelin C-2に強い活性の存在することを明らかにした。さらにtriptogelin C-2の抗ウイルス作用の機構についても明らかにした。 ニシキギ科オオツルウメモドキの成分について検討し、新規セスキテルペン8種を単離しその構造を明らかにした。これら化合物にも抗発がんプロモーター抑制作用を示すことを明らかにした。またパプアニューギニア産ニシキギ科植物の成分研究も進め、特異な構造を有するスチルベン誘導体の構造を明らかにした。これら化合物にも抗発がんプロモーター抑制作用が期待される。 以上のように、本研究は科学研究費の補助金を受けて、成果を上げることができた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Takaishi, Y. et al.: "Inhibitory Effects of Dihydroagarofuran Sesquiterpenes on Epstein Barr Virus Activity" Cancer Letters. 65. 19-26 (1992)
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[Publications] Takaishi, Y. et al.: "Sesquiterpene Esters from Tripterygium wilfordii" Phytochemistry. 31. 3943-3947 (1992)
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[Publications] Takaishi, Y. et al.: "Structures of Sesquiterpene Polyol Esters from Celastrus stepanotifolius with Potetial Tumor-Promotion Inhibitory" J. Natural Products. 56. 815-824 (1993)
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[Publications] Ujita, K. et al.: "Inhibitory Effects of Triptogelin A-1 on 12-0-Tetradeca-noylphorbol-13-acetate Induced Skin tumor Promotion" Cancer Letters. 63. 129-133 (1993)