1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05453194
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡本 眞實 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (40016853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 靖彦 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (20016869)
矢野 豊彦 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (80158039)
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Keywords | シリコンカーバイド / 複合材 / 耐プラズマ性 / 核融合炉 / ブランケット / トリチウム |
Research Abstract |
本研究は、先進的セラミックス材料であるSiC複合材に期待される低放射化材料としての特長を核融合炉に適用するにあたり、その耐プラズマ性能並びに耐トリチウム増殖材性能を評価し、核融合ブランケット設計に不可欠な基礎データを集積することにある。 本年度は、セラミックス材料を対象とする耐プラズマ性能評価実験装置を、これまで金属系試料の評価試験に用いていた同様装置に大幅な改良をほどこした。その第一は、不純物の混入の少なく所定の電子密度・電子温度を有するプラズマを生成すること、第二はプラズマ試料に入射する電子・イオンのエネルギーを広い範囲で制御するバイアス部、その入射エネルギーを精度欲測定するエネルギー分析部を良用意することにあり、初期の目標を達成し、電子エネルギーで10eVから160eV、電子密度で1X10^<16>m^<-3>のプラズマを得ることが可能となり、プラズマ分光の結果からは極めて不純物の少ないことも確認し、周辺プラズマの模擬プラズマとして有効であることを確認した。 一方評価対象であるSiC複合材として米国GAより入手した試料を特殊な手法により整形し、実験装置に組み込むことに成功し、水素プラズマによる透過実験を遂行した結果、想定していた透過量に比べ極めて小さな透過量しか観測されず、対象としたSiC複合材料は酸化物系セラミックスと同様に水素透過に対して大きな抵抗を示すことが確認された。試料における水素同位体インベントリーも金属系材料に比べて小さなことが予想される。液体増殖材料との両立性試験に関しては、予定とおり試験実験系の整備をほぼ完了し、長期試験での安全性の確認作業が終了するのをまって本実験を開始することになっている。
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