1994 Fiscal Year Annual Research Report
植物の各種プラスチドに特異的なFdとFNRの性質・機能そしてその発現
Project/Area Number |
05454016
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
和田 敬四郎 金沢大学, 理学部, 教授 (70028174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 和男 金沢大学, 遺伝子実験施設, 教授 (00019879)
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Keywords | プラスチド / Fd / FNR / アイソザイム / モヤシマメ / 非光合成的機能 / Root型FNR / Leaf型FNR |
Research Abstract |
本年度は、植物の根と葉で特異的に発現しているFNRに対する特異的な抗体を用いて、モヤシマメの発芽数日後の、若い植物体の葉緑体中にもFNRのアイソザイムが存在することを明らかにした。 若い植物体を用いてFNRを調製し、SDS PAGEで分離し、根と葉のFNR特異抗体でウエスタン・ブロットを行うと、やや分子量の大きなroot型FNRとやや分子量の小さなleaf型FNRとが検出され、成熟した葉では見られなかったroot型FNRが、若い植物体には存在することが明らかとなった。さらにこれらの植物から葉緑体を調製し、同様に調べたところ、葉全体での結果と同様であった。それらのN 末端アミノ酸配列を決定し、他のFNRのものと比較した。葉緑体から調製したroot型FNRも他の植物のroot型FNRと高いホモロジーが見られた。またインタクトな葉緑体を温和な条件で破砕し、チラコイド成分とストロマ成分に分けて調べたところ、leaf型FNRは比較的強くチラコイド膜上に結合しており、root型FNRはほとんど膜には結合していないかまたは結合していたとしても非常に弱く結合していると判断された。さらに再構成実験から、root型FNRっはチラコイド膜にはほとんど結合しないことが明らかになった。葉緑体のroot型FNRは光照射条件で著しく減少し、暗条件で増加することから、非光合成的機能における電子伝達に関与しているらしい。 これらの結果は葉緑体においても、ある種の特別な条件下では非光合成的プラスチドの機能を発現し得ることが強く示唆され、葉緑体から他の非光合成的プラスチドへの進化過程を研究する糸口がつかめたと言える。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Morigasaki,S.et al.: "Comparative studies on ferredoxin NADP oxidoreductase isoenzymes derived from different organs bu antibodies......" Plant Physiology. 103. 435-440 (1993)
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[Publications] Sakai,H.et al.: "Amino acid sequences of ferredoxin isoproteins from Japanese taro(Colocasia esculenta Schott)." J.Plant Res.107. 299-305 (1994)
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[Publications] Jin,T.et al.: "Purification and characterization of two ferredoxin NADP oxidoreductase isoforms from the first foliage leaves of mung bean..." Plant Physiology. 106. 697-702 (1994)