1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05454028
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤島 政博 山口大学, 理学部, 教授 (40127783)
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Keywords | ゾウリムシ / ホロスポラ / 核内共生細菌 / モノクローナル抗体 / ストレスタンパク質 / groELホモログ / 分子生物学 |
Research Abstract |
グラム陰性細菌Holospora obtusaは、ゾウリムシ(Paramecium caudatum)とその近縁種の大核と小核の違いを識別して大核に特異的に侵入する核内共生細菌である。平成5年度は、下記のことを明かにした。 1.ホロスポラに対するモノクローナル抗体を5種類取った。IR-3-1とIR-3-2抗体は、感染型ホロスポラのペリプラズム特異的抗体で、免疫電顕とイムノブロットで抗原の性質(細胞内局在性、分子量、生活環での発現時期)を明かにした(J.Protistol.に印刷中)。RI-1-1抗体は、ホロスポラの細胞壁特異的抗体で、抗原は糖であった。IR-2-1抗体は、ホロスポラの細胞質特異的抗体で、宿主の収縮胞の放射管に存在するdecorated spongiomeとも反応した(J.Euk.Microbiol.に印刷中)。 2.ホロスポラ生活環で、ストレスタンパク質のgroELホモログの量的変化をイムノブロットで調べた。増殖型は感染型の20倍以上(タンパク量あたりと、細胞あたり)のgroELホモログを持っていた。増殖型から感染型に分化する過程の中間型では、中間量のgroEL量であった。groELの分子シャペロンとしての機能を調べるために、免疫沈降でgroELを落とせるモノクローナル抗体を作り直す作業を行った。現在、クロニング途中であるが、6種の抗体が取れる予定なので、使えるものが得られることが期待できる。 3.ホロスポラの等張液みつけ、単離方法を改良した。その結果、かなりインタクトな状態で単離が可能となった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hideo Dohra: "Monoclonal antibodies specific for periplasmic materials of the macronuclear specific bacterium Holospora obtusa of the ciliate Paramecium caudatum." European Journal of Protistology. (印刷中). (1994)
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[Publications] Hideo Dohra: "Monoclonal antibody to a bacterial endonuclear symbiont Holospora crossreact with proteins of contractile vacuole radial canals of Paramecium species." Journal of Eukaryotic Microbiology. (印刷中). (1994)