1994 Fiscal Year Annual Research Report
核学的手法による針葉樹の品種・種の分類と進化系統の解明および育種への利用について
Project/Area Number |
05454086
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Research Institution | Kyushu Tokai University |
Principal Investigator |
戸田 義宏 九州東海大学, 農学部, 教授 (50070082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長野 克也 九州東海大学, 農学部, 講師 (40228044)
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Keywords | 核型 / 種内変異 / 倍数体 / スギ / メタセコイア / ロ-ソンヒノキ / FISH法 / rRNA |
Research Abstract |
これまでに戸田は、スギの2倍体の核型がF染色体の構成により0、I、II型に分類され種内変異のみられることを明らかにしている。そこで、今年度は日本各地の精英樹の中から選抜された3倍体を収集し、3倍体の核型を分類することとし、村上市2号、真庭5号、ヒノデスギが0型、ウラセバルスギがII型であることを確認した。また3倍体とされている輪島6号が2倍体のI型であり、玖珂1号が3倍体の中のI型である可能性を見いだした。尚、スギの0型、I型、II型およびメタセコイアについてはコルヒチン処理による4倍体作出を試みている。 ロ-ソンヒノキおよびロ-ソンヒノキの園芸品種として知られているコルムナリス(商品名)について核形態学的分析を行ったところ、両者の核型は類似しているが、コルムナリスの二次狭窄染色体数は3対6本とロ-ソンヒノキよりも1対2本多く、1細胞当りの核小体数最大6個を検出した。さらにFISH法においては、今回ヒノキ科樹木から初めてプローブを作成し、それを用いてrRNA遺伝子の検出を試みたところ、コルムナリスの体細胞間期核のFITC像に6カ所のシグナルを検出した。これらの結果からロ-ソンヒノキにもスギ同様に核型の種内変異の存在する可能性が見い出された。現在、体細胞分裂中期像、特にNOR染色体の介在部に蛍光シグナルの良好な像を得る成果を求めて研究続行中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 中村未樹、長野克也、戸田義宏 他4名: "スギ科樹木の染色体の微細加工と加工断片の回収" 日本林学会九州支部研究論文集. 47. 93-94 (1994)
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[Publications] 戸田義宏: "Karyomorphological Studies on Taxodiaceae Trees in the World" Proc.of the IUFRO XX World Congress,1995. (1995)
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[Publications] 戸田義宏、畑中義生、佐々木義則: "スギの3倍体の核形態学的研究" 第106回日本林学会大会発表要旨集. (1995)