1994 Fiscal Year Annual Research Report
海水魚用新型ドライペレット脂質レベルと生体内脂質過酸化防止に関する研究
Project/Area Number |
05454097
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Research Institution | Miyazaki University |
Principal Investigator |
山内 清 宮崎大学, 農学部, 教授 (90040865)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 照豊 宮崎大学, 農学部, 助手 (20240294)
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Keywords | ブリ / ソフトドライペレット / パーム油 / 生体内脂質過酸化 |
Research Abstract |
ソフトドライペレット(SDP)飼料の脂質の一部をパーム油で代替した飼料(1区:0、2区:1/2、3区:2/3)によりブリを飼育し、飼育されたブリの成長、生体内脂質過酸化の進行、ラジカルに対する抵抗性、及び病原菌に対する抗病性を調べ、SDP飼料へのパーム油添加の可能性、効用性及び至適添加量を検討した。 その結果は以下のとおりである。 1.成長は、3区が他の区と比較して悪かった。 2.2、3区の血漿TBA値は、1区より低く、生体内脂質過酸化が抑制された。 3.2、3区の血漿GOT,GPT活性は低く、パーム油投与による肝機能向上が示唆された。 4.2、3区の血漿トリグリセライド量及びコレステロール量が低かった。すなわち、パーム油投与により高脂血症が抑制された。 5.2、3区の肝臓及び筋肉の脂質含量が、低く抑えられた。 6.フェニルヒドラジン投与による血漿ビリルビンの上昇は2、3区で高かった。すなわち、パーム油を投与されたブリのラジカルに対する抵抗性低下が示唆された。 7.連鎖球菌症原因菌接種による抗病性の差は認められなかった。 以上の結果より、SDP飼料へのパーム油添加は可能であり、その効用として血漿脂質過酸化の抑制、肝臓及び筋肉の脂質含量低下及び肝機能向上等が認められた。しかし、成長やラジカルに対する抵抗性及び黄疸原因菌感染による結果から至適添加量は最大で1/2と判断された。
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