1993 Fiscal Year Annual Research Report
鶏リポプロテインリパーゼの特異性実証とそのモノクローナル抗体による脂肪蓄積制御
Project/Area Number |
05454110
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
秋葉 征夫 東北大学, 農学部, 教授 (30005631)
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Keywords | モノクローナル抗体 / リポプロテインリパーゼ / 酵素精製 / 脂質代謝 / 鶏 |
Research Abstract |
(1)鶏とラットの脂肪組織からHeparin-Sepharose 4B、ハイドロキシアパタイト、Con A-Sepharose 4Bの3種のカラムクロマトを用いて精製リポプロテインリパーゼ(LPLase)を得ることに成功した。本研究ではハイドロキシアパタイトを用いることによりアンチトロンビンIIIが完全に除去でき、従来の方法で得られた酵素よりより純度の高い酵素タンパクを得るに至った。 (2)鶏とラットの精製LPLaseの化学的性質(分子量、等電点、最適温度、金属イオンの影響,NaCl阻害濃度)にはほとんど差は見られなかった。 (3)LPLaseに対するTriton WR-1339の阻害実験を行ったところ、ラットと鶏で阻害様式が異なることを初めて確認した。すなわち、ラットでは拮抗型阻害であるのに対し、鶏では非拮抗型に近い混合型の阻害様式を示した。すなわち、鶏LPLaseに種特異性が存在することを世界で初めて明示した。 (4)Superose-12、Mono-Q、ハイドロキシアパタイトの3種のクロマトを用いてLPLase活性化因子であるApo C-IIの単離精製に成功した。また、Apo C-IIのLPLase活性化率をラットと鶏で比較したが、両種共にApo C-II100μg/mlの添加でLPLase活性が約4倍に上昇したものの、両種間には大きな差異は認められなかった。
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