1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05454113
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Research Institution | MIYAZAKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小野寺 良次 宮崎大学, 農学部, 教授 (60040862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富田 純史 宮崎大学, 農学部, 助教授 (70113230)
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Keywords | ルーメンプロトゾア / cDNAライブラリー / ジアミノピメリン酸脱炭酸酵素 / リジン合成酵素 / Entodinium caudatum / lysAジーン塩基配列 / コドンユ-セジ / ユニバーサルコドン |
Research Abstract |
平成7年度は、前年度までに作成したcDNAライブラリーからlysAジーンのスクリーニングを行った。スクリーニング法は変更して、まず、バクテリアの先例に倣い、lysAジーンをもたないE.coli変異株にcDNAを挿入したプラスミド(pBluescript)を導入し、形質転換をさせ、リジンの代わりにジアミノピメリン酸を添加した培地での増殖性によって判定する方法に変更することにした。その結果、一度は、計画通りに進み、スクリーニングができたかに思えたが、途中で変異株が明確な反応を示さなくなってしまった。一方、テトラヒメナなど一般的なプロトゾア(繊毛虫)(ただしEuplotesは例外)では、終止コドンの使い方が他の生物と異なり、TAA,TAGがグルタミンを認識することが知られているので、ことによるとルーメンプロトゾア(繊毛虫)もその可能性なきにしもあらずと思われ、また、時間的なことも考えて、再度、当初計画で考えたプローブ法でも試してみることにした。すなわち、E.coli,Corynebacterium glutamicumなど6種類の細菌間でホモロジーの高い塩基配列部分を合成し、これをデイゴキシゲニンでラベルしてプローブとした。その配列は、5'TTAAATCTTGGAGGCGGATTC3'である。これをプローブとしてcDNAライビラリーからプラークハイブリダイゼーションによりポジテイブプラークを検出することができた。このクローンをプラスミドに変換し、現在、チェーンターミネーター法により塩基配列を決定している途中である。これまでに分ったことは、ルーメン繊毛虫は、他の繊毛虫と違い、そして、Euplotesと同様に終止コドンとしてTAAを使っていると考えられた。また、ある種のEuplotesでは、ユニバーサルコドンでは終止コドンのTGAがシステインを認識するが、本研究のE.caudatumでは、それとも異なり、ユニバーサルなTGCがシステインを認識していると考えられた。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Morgavi,D.P.: "Electrophoretic forms of chitinolytic and lysozyme activities in ruminal protozoa." Current Microbiology. 32. 115-118 (1996)
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[Publications] Sakurada,M.: "Chitinolytic activity of the anaerobic rumen fungus Piromyces communis OTS1." Current Microbiology. 31. 206-209 (1995)
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[Publications] Amin,M.Ruhul: "Rapid determination of phenylalanine and its related compounds in rumen fluid by high-performance liquid chromatography" Journal of Chromatography A. 663. 201-207 (1995)
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[Publications] D.P.Morgavi: "Presence in rumen bacterial and protozoal populations of enzymes capable of degrading fungal cell walls" Microbiology. 140. 631-636 (1994)
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[Publications] Onodera,R.: "Methionine and lysine metabolism in the rumen and the possible effects of their metabolites on the nutrition and physiology of ruminants" Amino Acids. 5. 217-232 (1993)
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[Publications] 小野寺良次: "ルーメンプロトゾアのcDNAライブラリーの作製" ルーメン研究会報. 4. 11-18 (1993)
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[Publications] 小野寺良次: "家畜栄養学" 川島書店, 340 (1993)
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[Publications] 小野寺良次: "牛はどうやって草からミルクをつくるのか-ルーメンの秘密-" 新日本出版社, 164 (1990)