1995 Fiscal Year Annual Research Report
視床下部エストロジェン受容機構の雌雄差決定遺伝子の探索
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05454117
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西原 真杉 東京大学, 農学部, 助教授 (90145673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩田 邦郎 東京大学, 農学部, 助教授 (80196352)
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Keywords | 視床下部 / エストロジェン / 性分化 / 性腺刺激ホルモン放出ホルモン / 黄体形成ホルモン / 多ニューロン発射活動 / DNAサブトラクション / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
本研究においては,ラットを用いて電気生理学的手法によりエストロジェン受容脳領域を決定し,そのような脳領域において新生期あるいは排卵期にエストロジェンにより特異的に転写活性の高まる遺伝子をサブトラクティブcDNAクローニング法により検出することにより,エストロジェン受容ニューロンの分化,あるいはGnRHニューロンの興奮性の制御に関わる遺伝子及び遺伝子産物を同定することを目的としている. 本年度には,新生期ラットおよび成熟ラットそれぞれにおいてエストロジェンにより特異的に発現の高まるクローンを得ることができた.それぞれの塩基配列を決定したところ,前者は上皮系の細胞成長因子,後者は核内転写調節因子に属する遺伝子であることが明かとなった.前者についてはさらにin situハイブリダイゼーションを行った結果,視床下部の腹内側核に特異的に発現する遺伝子であることが明かとなった。これらの結果より,新生期においてはアンドロジェンより代謝されたエストロジェンにより腹内側核から上皮系細胞成長因子が放出され,脳の性分化に関与し,一方成熟動物においてはエストロジェンにより核内転写調節因子の発現が高まり,これにより誘導される遺伝子によりGnRHニューロンの興奮や性行動が誘起されることが示唆された.これらの研究は,エストロジェンの中枢作用機序の解明に大きく寄与するものと考えられる.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hirasawa M 他: "The rostral ventrolateral medulla mediates suppression of the circulatory system by the ventromedial nucleus of the hypothalamus" Brain Research. (印刷中). (1996)
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[Publications] Nishimura F 他: "Changes in chemical sensitivity of rat ventromedial hypothalamic neurons by food deprivation" Physiology & Behavior. (印刷中). (1996)
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[Publications] Hirasawa M 他: "Neural activity in the VMH associated with suppression of the circulatory system in rats" Physiology & Behavior. (印刷中). (1996)
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[Publications] Nishimura F 他: "Excitability of neurons in the ventromedial nucleus in rat hypothalamic slices:Modulation by amino acids at cerebrospinal fluid levels" Brain Research. 691. 217-222 (1995)
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[Publications] Suzuki M 他: "Hypothalamic gonadotropin-releasing hormone gene expression during rat estrous cycle" Endocrine Joumal. 42. -789-796 (1995)