1995 Fiscal Year Annual Research Report
実験動物および家畜における発生工学(クローン化、核移植)に関する基礎・応用的研究
Project/Area Number |
05454121
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金川 弘司 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (00111162)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱沼 貢 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (30183578)
高橋 芳幸 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (70167485)
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Keywords | マウス / ウシ / 核移植 / 切断2分離 / 胚 / 発生 |
Research Abstract |
発生工学的手法を用いた胚の体外操作は、家畜の改良・増殖および有用実験動物の作出を目的として行われている。本研究では、両生類および実験小動物で進められてきた核移植・クローン動物作成の技術をウシなどの家畜に応用し、その発生学的基礎知見を得るとともに、優良家畜の増殖と母性からの遺伝的改良法としてのクローニング技術の確立を目的とした。平成5〜6年度は、ウシおよび実験小動物であるマウスを用いて核移植を実施しクローン動物を作出した。本年度は、マウスを用いて胚の切断2分離と割球の単離によりクローン胚を作出し、胚の発生能力を体内(in vivo)および体外(in vitro)で調べた。その結果、以下のことが明らかとなった。1.マウス切断2分離胚の発生:マウス2分離胚のin vivoにおける消失、発育の遅延および大きさの減少とその後の胚発育の修復過程が明らかとなった。また、桑実胚における細胞数の著しい減少は、胚の代償的な発育を調節する能力だけでなく、子宮の脱落膜反応やin vitroにおける原始内胚葉と卵円筒の形成に影響を及ぼすことが明らかとなった。2.マウス4細胞期胚の単一割球の発生:エタノール刺激によるマウス単為発生卵の発育は、卵子の老化、卵丘細胞の有無、エタノール処理時間および培養密度によって影響を受けることが明らかとなった。2、4および8細胞期単為発生卵と4細胞期胚の割球の集合により毛色キメラ産子が得られた。
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[Publications] HISHINUMA,M.: "Atfaohment,outgrouth,invasion and formation of the egg ghnotr in mouse half embrgos in vitro" J Vet Med Sci. 57. 1015-1022 (1995)
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[Publications] HISHINUMA,M.: "Post-implontation development of demi-embryos and indnction of decidial cell reaction in mice" Theriogenology. 45. 1187-1200 (1996)
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[Publications] TANAKA,H.: "Influence of nocodazole on the development of donor blastomeres from 16-cell stage bovine embyos in nucler fransfer" Jpn J Vet Res. 43. 1-14 (1995)
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[Publications] TANAKA,H: "Influence of time after the removal of nocodagole from naclear donors on the doriligment of reconstituted embiyoe in bovire mclecr traniplantation" Jpn J Vet Res. 43. 135-143 (1995)