1994 Fiscal Year Annual Research Report
プラスミドRts1とファージP1の複製開始蛋白質の相補作用
Project/Area Number |
05454191
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Research Institution | School of Medicine, Shinshu University |
Principal Investigator |
寺脇 良郎 信州大学, 医学部, 教授 (10014333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田渕 晃 信州大学, 医学部, 助手 (50236725)
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Keywords | プラスミドRts1 / ファージP1 / 複製開始蛋白質 / ハイブリッド蛋白質 / 複製開始活性 / オートリプレッション / DNA結合活性 |
Research Abstract |
プラスミドRts1の複製開始蛋白質RepA(288アミノ酸残基)の機能的ドメインを解明することを目的として、ファージP1のRepA(286アミノ酸残基)との間でキメラ蛋白質を作成した。得られたRepAXはN末端側Rts1由来,C末端側P1由来で、X12(257:30),X13(206;81),X14(176:111),X15(145:142),X16(129:158),X17(114:173)の6種類について機能解析を行い、次のような結果を得た。 1)in vivo複製系を使ったとき、RepAX12,RepAX13がori(Rts1)を活性化することができた。このことは、Rts1 RepAN末端側206アミノ酸領域に十分な複製開始能が局在することを意味する。一方、in vitro DNA結合実験では、RepAX16もori(Rts1)‐DNAに結合できた。このことは、Rts1 RepAN末端側129アミノ酸領域に十分なori結合能があることを意味する。 2)RepAのオートリプレッサー機能については、βガラクトシダーゼの発現をモニターするin vivo実験,およびrepAプロモーター領域へのin vitro DNA結合実験の両者において、RepAX12のみが野性型RepAと同等のリプレッサー能を示した。このことは、オートリプレッサー機能には、Rts1 RepAのN末端側257アミノ酸領域を必要とすることを示唆する。
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[Publications] 田渕 晃 他: "Rts1とP1とのhybrid RepA蛋白の作成と機能的ドメインの解析" 日本細菌学雑誌. 49. 219 (1994)
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[Publications] 田渕 晃 他: "プラスミドRts1の複製開始蛋白質RepAの機能" 日本細菌学雑誌. 50. 197 (1995)
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[Publications] Tabuchi,A.: "Analysis of functional domains of Rst1 RepA by‐‐‐‐" J.Bacteriol.submitted,in revision.