1993 Fiscal Year Annual Research Report
産業有害物質に中枢・抹消神経系作用物質の作用機序と量・影響関係に関する研究
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05454233
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
大本 美彌子 東邦大学, 医学部, 教授 (20057491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 常彦 東邦大学, 医学部, 助手 (90104215)
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Keywords | toluene トルエン / 中枢神経系 / 抹消神経系 / 化学伝達物質 / receptor assay リセプターアツセイ / 受容器結合能 / 低濃度曝露 / 特異的結合能 |
Research Abstract |
職域環境において繁用される有機溶剤の比較的低濃度曝露下においても神経障害事例のあることから許容濃度レベルの曝露状態における中枢・末梢神経系への影響を観察し、許容濃度の再評価に資せんとした。 本年度は、最も繁用されるされるtolueneについて、環流式曝露チャンバーを用い清浄空気濃度を一定に保ちつつ被検溶剤を、ヒトの場合の許容濃度およびラットへの換算量などを考慮し、【.encircled1.】100,【.encircled2.】200,【.encircled3.】500,【.encircled4.】1000ppmの各濃度にて、【.encircled1.】,【.encircled2.】については2時間/日、50,100日間、【.encircled3.】については20分/日、10日間、【.encircled4.】については30分、1回の吸入曝露条件とし、断頭屠殺して得た大脳より膜分画を調整し、BRANDEL社製セルハーベスタを用いreceptor assayを実施。GABA_A,DOPA_<D1>、serotonin 5HT_2、Adrenergicalpha_1,alpha_2,beta,Chorinergic muscarinic の各receptorに対するneurotransmitterの特異的結合能への影響を観察し、被検溶剤の中枢・末梢神経系への影響の有無を指標とした。 その結果、吸入条件【.encircled1.】、【.encircled2.】においてAdrenergic alpha_1,Cholinergic muscarinicに、吸入条件【.encircled3.】ではGABA_A,Adrenergic alpha_1,Cholinergic muscarinicに、吸入条件【.encircled4.】ではGABA_A,Adrenergic alpha_1,Cholinergic muscarinicに、それぞれのreceptorに対するneurotransmitterの特異的結合を抑制する結果が観察された。 今後Enzyme immuno assayなども併せて観察すると共にそれぞれのassay回数を重ね、dose effect relationからヒトにおける無影響量を推定する。
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Research Products
(1 results)