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1994 Fiscal Year Annual Research Report

慢性疲労症候群におけるカルニチン動態と疲労症状との関連について

Research Project

Project/Area Number 05454240
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

木谷 照夫  大阪大学, 医学部, 教授 (80028406)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 水木 満佐央  大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
田川 進一  大阪私立大学, 医学部, 講師 (70171569)
倉恒 弘彦  大阪大学, 医学部, 助手 (50195533)
Keywords慢性疲労症候群 / アシルカルニチン / 疲労 / ミトコンドリア / エネルギー代謝
Research Abstract

その後の患者数の集積により、CFS患者におけるアシルカルニチン(ACR)減少は明確なものとなり、また病状の消長とよく相関するという成績が得られている。そこで、これらの症状や細胞機能異常が実際にそれぞれの細胞レベルにおけるACR濃度の減少と結びついているのか否かを調べることが重要となってきた。これまで、細胞レベルにおけるACRの測定には、測定感度の問題があり困難であったが、最近測定系のcarnitine dehydrogenase(CDH)の量を調節することによりこの問題を解決することに成功した。現在、CFS患者における血液細胞や筋細胞などについて正常細胞との比較検討を加えている。
CFSの病因の1つとして、ウイルス感染症やストレスを始めとしたさまざまな原因によりTNFやIFNなどのサイトカインの異常が誘導され、ミトコンドリアを中心とした細胞傷害が引き起こされ、カルニチンの代謝異常を含めた細胞のエネルギー代謝異常、細胞機能不全へと進む可能性が考えられる。そこで、IFN投与前後における慢性肝炎(C型)患者13例の血清ACRを検討したところ、IFN(600万単位/日、2週間)投与では血清中ACRは減少しないことが明かとなり、6ヶ月後にC型肝炎ウイルスのRNAが血液中より消失した症例では逆に減少していたACRの上昇傾向が認められた。また、マウスにrhTNF-αを投与して血清中のACRの動きについて検討をおこなったが、TNF投与4時間後には血清中ACRは投与前より約70%上昇、フリーカルニチンは22%減少したが、8時間後にはともにほぼ前値に復し、ACRの減少は72時間までの観察では認められなかった。最近、我々は絶食、再摂取マウスにおいて血清、肝、骨格筋、心筋、脳におけるACRの動態を検討し、血清中ACRの肝臓を主とする動態調節系の存在を示唆する成績を得ており、CFSにおけるACR減少との関連について検討を行なっている。

  • Research Products

    (6 results)

All Other

All Publications (6 results)

  • [Publications] H.Kuratsune,et al.: "Acylcarnitine Deficiency in Chronic Fatigue Syndrome" Clinical Infectious Diseases. 18(Suppl1). S62-S67 (1994)

  • [Publications] S.Yalcin et al.: "Prevalence of Human Herpesvirus 6 Variants A and B in Patients with CFS" Microbiol.Immunol.38(7). 587-590 (1994)

  • [Publications] 木谷照夫: "CFSの病因・病態をめぐる最近の話題" 不定愁訴. 36. 17-27 (1994)

  • [Publications] 倉恒弘彦ら: "慢性疲労症候群" Clinical Neuroscience. 12(7). 824-825 (1994)

  • [Publications] 木谷照夫: "慢性疲労症候群の現況" Pharma Medica. 12(8). 13-17 (1994)

  • [Publications] 倉恒弘彦ら: "慢性疲労症候群で期待される治療" Pharma Medica. 12(8). 83-90 (1994)

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Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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