1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05454256
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
冨岡 玖夫 東邦大学, 医学部, 教授 (20009632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 竜太郎 東邦大学, 医学部, 助手 (70246742)
鏡味 勝 東邦大学, 医学部, 助手 (50233656)
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Keywords | 好酸球 / 細胞分化 / アポトーシス / Bcl-2 / Fes抗原 / 高親和性lgE受容体 / 抗原提示 |
Research Abstract |
本研究では、アレルギー性炎症の治療方法の解明に必要な好酸球機能抑制機構の解析、特に1)好酸球の分化およびアポトーシスの分子生物学的解析、2)好酸球表面の接着分子、受容体の発現制御機構の解析を目的とした。研究実績は以下に記したものである。 1.臍帯血単核球由来lL-3-lL-5誘導好酸球の分化をrhlL-4(10-300u/ml)およびrhlFN-γ(5-500u/ml)が濃度依存性に抑制することを確認した。この結果については、Clin.exp.lmmunology誌に論文発表予定である。 2.好酸球のアポトーシスの制御機構の解析では、昨年までに解明した好酸球に対するlL-5の抑制効果がプロトオンコジーン蛋白の一種であるBcl-2の発現(蛋白およびmRNA)に依存すること、さらにBcl-2のS-オリゴアンチセンスcDNAの投与でlL-5の好酸球アポトーシス抑制効果がブロックできることを確認した。この結果については、平成6年6月ストックホルムでの国際臨床免疫・アレルギー学会および10月日本アレルギー学会において発表し、現在論文投稿準備中である。 3.HL-60より誘導されたヒト好酸球細胞ラインYY-lにアポトーシスに関与するFas抗原を確認し、その発現が好酸球機能を調整するサイトカインにより制御されることを確認した。モノクローナル抗体を用いてFas分子を介してYY-1内で起こるシグナル伝達を解析中である。 4.末梢血好酸球およびヒト好酸球細胞ラインYY-lにフローサイトメトリー法およびRT-PCR法で高親和性lgE受容体(蛋白およびmRNA)の存在を確認した。in vitroで好酸球での高親和性lgE抗体受容体発現の制御因子を解析中である。 5.アレルギー性疾患患者末梢血よりTh2タイプのT細胞クローンを確立し、これを用いて好酸球の抗原提示機能を解析中である。
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Research Products
(1 results)