1993 Fiscal Year Annual Research Report
紫外線による皮膚加齢メカニズムと抗酸化的制御に関する細胞生物学的及び生化学的研究
Project/Area Number |
05454294
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
宮地 良樹 群馬大学, 医学部・皮膚科, 教授 (30127146)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 一徳 群馬大学, 医学部付属病院・皮膚科, 講師 (60176948)
石川 治 群馬大学, 医学部付属病院・皮膚科, 講師 (90168188)
山蔭 明生 群馬大学, 医学部・皮膚科, 講師 (50106944)
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Keywords | 光老化 / 紫外線 / 活性酸素 / グリコサミノグリカン / 二糖分析 / コラーゲン / 線維芽細胞 / 三次元培養 |
Research Abstract |
今年度は以下の知見が得られた 1)SODおよびカタラーゼ活性: UVB長期照射により12,24週後にSOD活性は誘導され,有意に増加したが,UVA長期照射ではこのような変化はみられなかった。36週ではSOD活性はコントロール群とほぼ同等のレベルまで回帰した。カタラーゼ活性については,各時点で有意な変化はみられなかったが,Fisher's protected LTD testによるtwo factor ANOVA法にて,全体の経過を統計的に処理するとUVA長期照射によりカタラーゼ活性はコントロール群に比べて低下することが認められた。 2)GAGs二糖分析: 主なGAGである△Di-HA,△Di-4S(DS),△Di-4S(CS)の絶対量はUVA,UVBともすべて24週でコントロール群に比べて有意に増加しており,この傾向は,36週においてとくにUVA照射群で顕著であった。36週後における二糖の組成をみると,UVA,UVBとも,△Di-HAの占める割合は減少し,逆に△Di-4S(DS),△Di-4S(CS)の占める割合は増加していた。 3)三次元培養系: Asc2-p添加培養系では,中性不溶性コラーゲンが認められたのに対し,Asc2-p非添加培養系では全く認められないことから,Asc2-p添加培養によりコラーゲンがin vitroで成熟し,蓄積したことが示された。また,GAGsを二糖分析すると,Asc2-P添加培養系では,細胞層で約5倍,培地中では約1.5培に増加していたが,GAGsの組成比には差を認めなかった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 宮地良樹: "臨床皮膚科最近のトピックス:活性酸素抑制剤の臨床応用" 臨床皮膚科. 47(5増). 141-145 (1993)
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[Publications] 宮地良樹: "Up Dateフリーラジカル-基礎と臨床「皮膚」" 現代医療. 25. 3403-3407 (1993)
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[Publications] 宮地良樹: "活性酸素と皮膚" 日本香粧品科学誌. 17. 191-194 (1993)
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[Publications] 宮地良樹: "皮膚における活性酸素フリーラジカルの生成機序とその特徴" フレグランスジャーナル. 1993〔11〕. 12-17 (1993)
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[Publications] 宮地良樹: "皮膚とフリーラジカル" Mebio. (印刷中).
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[Publications] 宮地良樹: "老化の臨床-皮膚" 活性酸素・フリーラジカル. (印刷中).
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[Publications] Yoshiki Miyachi: "Oxidative Stress in Dermatology Ed.J.Fuchs,L.Packer,Marcel Dekker,New York" Skin Diseases Associated with Oxidative Injury., 8 (1993)
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[Publications] Yoshiki Miyachi: "Frontiers of Photobiology Ed.A.Shima,M.Ichihashi,Y.Fujiwara,H.Takebe,Excerpta Medica,Amsterdam" Oxidative stress in cutaneous photoaging, 4 (1993)