1993 Fiscal Year Annual Research Report
コラーゲン包埋培養法による制癌剤感受性試験の開発に関する研究
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05454390
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
原 聡 近畿大学, 医学部, 助手 (60228616)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 富雄 近畿大学, 医学部, 講師 (50201877)
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Keywords | コラーゲンゲル包埋培養法 / 制癌剤感受性試験 / 至適接触条件 / 内分泌療法 |
Research Abstract |
コラーゲンゲル包埋培養法による制癌剤感受性試験の至摘接触条件を設定するために、CDDP,VP-16,5-FUの実験的感受性と臨床有効率を比較し、さらにヌードマウス法との相関性を検討した。また担癌ヌードマウスでの制癌剤の腫瘍組織内濃度を測定し、area underconcentration curveを作成し、至適接触条件について実験を行なった。 5-FUとVP-16は1/10Cmax・24hr(Cmax:5-FU 10mug/ml,VP-16 7mug/ml)の接触条件下で、CDDPはCmax・1hrあるいは1/10Cmax:24hr(Cmax:2mug/ml)の接触条件下で、各々の薬剤の臨床有効率に近い陽性率が得られ、さらにこの接触条件ではヌードマウス法と高い相関性が認められた。またヌードマウス法におけるCDDP,VP-16,5-FUのAUCは174,1033および419mug・min/mlであった。この値はコラーゲンゲル包埋培養法での1/10Cmax・24hr接触時のAUCが288、1008、1440mug・min/mlであり、コラーゲンゲル包埋法での濃度と時間の積の値に近似していた。 以上の結果より、コラーゲンゲル包埋培養法での至適接触条件が設定され、この条件下で制癌剤感受性試験は臨床面での応用が可能であると判断された。 また、本法を乳癌の内分泌療法剤の感受性試験に応用すべく、乳癌細胞株を用いて至適接触条件の設定を検討し、各内分泌療法剤の抗腫瘍効果を求めている。
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