1993 Fiscal Year Annual Research Report
癌産生分子を利用した卵巣癌の早期診断法と特異免疫療法(癌ワクチン)の開発
Project/Area Number |
05454439
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
関谷 宗英 千葉大学, 医学部, 教授 (00092065)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 尚武 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (80236611)
|
Keywords | 卵巣癌 / モノクローナル抗体 / 抗原抗体複合物 |
Research Abstract |
[I]卵巣癌に対して作製されたモノクローナル抗体により検出される分子(腫瘍マーカー)は、現在日常臨床で診断上重要な役割を荷担っている。しかし、現在までのところ、卵巣癌患者内で免疫原性を示している、すなわち患者の免疫機構が抗原として認識している抗原に対するモノクローナル抗体は作製されなかった。 我々は、卵巣癌患者において免疫原性を示す癌産生分子の基礎的解析をとおして、卵巣癌の特異免疫療法(癌ワクチン)及び早期診断法の開発を目的とする。 卵巣癌患者腹水より精製した抗原抗体複合物(Immune Complex:IC)の抗原成分に対するモノクローナル抗体の作製 (1)腹水ICを免疫原とし、無血清卵巣癌培養株(HOC/BR)上清をスクリーニング抗原とした取り組み (2)逆にHOC/BR上清を免疫原とし、腹水ICをスクリーニング抗原とした取り組み これらの3回の細胞融合では特異性の高いクローンが得られなかった。 そこで特異性の高いクローンを効率良く得る目的でBalb/Cマウスを正常ヒト血清より精製したICをcyclophosphamideと共に注入し、ヒト免疫グロブリン及び正常ヒトICに対する免疫反応を抑制したマウスを作製し、そのマウスを卵巣癌ICで免疫し、細胞融合を行なった。 その結果、現在卵巣癌ICに特異性を示す5クローンを得ることが出来、詳細な検討が進行中である。
|