1994 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病原細菌における染色体DNAの制限酵素地図および遺伝子地図の作成
Project/Area Number |
05454493
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
梅本 俊夫 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (20067036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜田 信城 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20247315)
吉本 尚 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60084787)
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Keywords | 歯周病原細菌 / Porphyromonas gingivalis / 染色体DNA / 制限酵素地図 / 遺伝子地図 |
Research Abstract |
歯周病原細菌であるPorphyromonas gingivalisの染色体DNAの制限酵素地図および遺伝子地図を作成する目的で、Porphyromonas gingivalis ATCC33277、381、SU63、KD1、W50およびW83株から染色体DNAを分離した後、8塩基認識制限酵素であるNot1で消化し、パルスフィールドゲル電気泳動装置を用いて泳動を行い、各菌株の泳動パターンを比較した。その結果、W50とW83において極めて類似した泳動パターンが認められたものの、他の菌株間では全く異なる泳動パターンが認められ、菌株間でNot1切断部位が異なっていることが明らかになった。そこでATCC33277株DNAのNot1断片について検討したところ、9ヶ所の切断部位が存在し、A(690kb)〜J(30kb)の10断片に分離され、染色体のサイズは2600kbであった。 次いで、既に報告されているいくつかのPorphyromonas gingivalis遺伝子の各断片における局在をサザンハイブリダイゼーションにより検討したところ、線毛遺伝子(FimA)および53kDa外膜タンパク遺伝子および我々の教室で分離した凝集遺伝子はいずれもA断片(690kb)上に認められた。またGly-Pro peptidase遺伝子はB断片(375kb)上に、スーパーオキサイドジスムターゼ遺伝子(Sod)および40kDa外膜タンパク遺伝子はE断片(280kb)上、更にトリプシン様酵素遺伝子はF断片(260kb)上に存在することが明らかになった。 尚、リンキングプローブを用いて検討中の制限酵素地図については現在まで7断片の位置関係は決定できたが、残る3断片については現在検討中である。
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