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1994 Fiscal Year Annual Research Report

歯周病患者におけるBruxism習癖の解明と咬合性外傷による歯周組織破壊

Research Project

Project/Area Number 05454514
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

加藤 熈  北海道大学, 歯学部, 教授 (60001020)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岩並 知敏  北海道大学, 歯学部, 助手 (70184893)
坂上 竜資  北海道大学, 歯学部, 助手 (50215612)
本郷 興人  北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (80199562)
佃 宣和  北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (10155351)
川浪 雅光  北海道大学, 歯学部, 助教授 (10133761)
Keywords咬合性外傷 / Bruxism / ポ-タブルBruxism自宅記録装置 / 歯肉の炎症 / attachment loss / 歯槽骨吸収
Research Abstract

本年度の研究成果をまとめると次のようである。
1.歯周病患者のBruxism習癖を解明するために,すでに開発した睡眠中の咬筋活動と咬合接触を自宅で記録して大学で分析する装置をさらに改良し,患者が自宅記録した筋活動と咬合接触状態からBruxismの様相を自動解析するシステムを作製した。本装置の特徴は,レコーダの信号をロジック化装置,A/D変換ボードを介してパーソナルコンピュータに取り込む点である。ロジック化装置にて,EMG値と咬合接触振動の電圧を3段階に振るい分け,単位時間(2秒)毎に活動量を記録する。ロジック化装置のレベル設定は可変で,EMG値と加速度値の組み合わせと並び方によって,一晩のうちにどれくらいの頻度と時間でどのようなブラキシズムが行われているかを分析し計測できる。
被験者24人について本装置を用いて自動分析した結果,Bruxismのパターンは次の2つに分類でき,パターン1:咬合接触が連続しておりgrindingと分類できるもの,パターン2:咬合接触が初期のみに観察されその後発現せずclenchingと分類できるもの,さらに筋活動のレベルにより,両パターンともlow,highの2通りに分類できた。
2.咬合性外傷と炎症との合併による歯周組織破壊のメカニズムをより詳細に解明するために,サルの歯周組織に実験的に炎症の程度を変えて誘発した後,咬合性外傷の程度を変えて合併させ,歯周組織の臨床的ならびに病理組織学的な観察を行った。サル2匹の臼歯を4群に分け,1群は軽度の炎症(10週間結紮)と軽度の外傷(5週間ゴムで一方向の外傷力),2群は、軽度の炎症(10週間結紮)と強い外傷(5週間ゴムで2方向のJigling力),3群は強い炎症(20週間結紮)と軽度の外傷(1群と同じ),4群は強い炎症(3群と同じ)と強い外傷(2群と同じ)を合併させた。その結果,炎症と咬合性外傷が合併した場合には,炎症のみの場合に比べて,アタッチメントロス,歯槽骨吸収ともに増加した。炎症の程度により比較すると炎症が強い方がアタッチメントロス,骨吸収ともに多かったが,咬合性外傷の程度により比較すると,その差は明確ではなかった。このことは咬合性外傷と炎症の合併の場合咬合性外傷がある程度以上強くなければ,強さに多少差があっても歯周組織破壊に著しい差を生じないことを示している可能性があり,今後さらに咬合性外傷の誘導法を含めてさらなる実験を行い,解明していく必要があると考えられる。

  • Research Products

    (7 results)

All Other

All Publications (7 results)

  • [Publications] 坂上竜資: "歯周病患者における咬合異常に関する研究-K6ダイアグノスティックシステムによる診査と歯周炎の進行状態" 北海道歯周病研究会会誌. 18巻. 28-31 (1994)

  • [Publications] 加藤 熈,坂上竜資: "咬合性外傷の成因と臨床診断" 日本歯科評論. 618巻. 86-103 (1994)

  • [Publications] 本郷興人,加藤 熈: "口腔習癖が歯周組織に与える影響について" 日本歯科評論. 620巻. 95-110 (1994)

  • [Publications] 岡 秀彌: "実験的歯周炎進行に伴うサル歯周組織の臨床所見とポケット内細菌の変化" 日本歯周病学会会誌. 36巻. 79-92 (1994)

  • [Publications] 加藤義弘,加藤 熈 他: "睡眠時ブラキシズムの下顎運動の2次元的分析方法について" 日本歯周病学会会誌. 36巻. 654-664 (1994)

  • [Publications] 加藤 熈: "歯周炎を伴う患者の矯正治療" 日本成人矯正学会誌. 1巻. 40-46 (1994)

  • [Publications] 加藤 熈: "最新歯周病学" 医歯薬出版, 396 (1994)

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Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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