1993 Fiscal Year Annual Research Report
HAPとセメント質内蛋白複合化が新付着形成に与える影響について
Project/Area Number |
05454525
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
野口 吉廣 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (80172782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 和晃 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (40098017)
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Keywords | インプラント / 新付着 / セメント質形成 / 歯根膜 |
Research Abstract |
種々な材質からなるインプラント体のなかで細胞親和性の最も高いハイドロオキシアパタイト人工歯根に、我々が開発したウシセメント質粒子ゼラチン膜を付着させた新しい人工歯根を作製した。本研究は、このインプラント人工歯根を無菌顎部に移植した後に、セメント質形成を伴った理想的な付着が形成できるかを検索した。 実験にはサルを用い、その第1、第2小臼歯および第1大臼歯を抜去、4カ月間抜歯窩を治癒させた。インプラント体は歯冠-歯根が一体となったアパセラム^<(R)>人工歯根(one step type)を用い、その歯根部にウシセメント質粒子ゼラチン膜を付着させたインプラント体と、対照としてゼラチン膜のみを付着させたインプラント体を作製した。そしてサルの下顎左右無菌顎部にそれぞれ移植した。しかし、この人工歯根の移植後1週までの間に、インプラント体の移植部からの脱離がみられた。これは、術後の食物摂取によりインプラント体を脱離させる力が働いたり、また、サル自身がインプラント体を引き抜いた可能性が考えられた。このため、インプラント体の形状の再考を行い、移植後機械的外力が加わらない歯根部のみのインプラント体(2step-typeアパセラム^<(R)>人工歯根:歯根部と歯冠部構造が別々となったインプラント体)を選んだ。そして現在、このタイプのインプラント体にセメント質粒子複合化ゼラチン膜とゼラチン膜を付着させ、サル無菌顎部に移植、再実験を行っている。
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