1993 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病巣局所におけるCD4^+CD45RA^+T細胞サブポピュレーションの動態
Project/Area Number |
05454526
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
木村 重信 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (10177917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 憲章 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (70185932)
原賀 義昭 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (10105702)
栢 豪洋 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (10028764)
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Keywords | 歯周炎 / T細胞 / サブポピュレーション / 歯肉組織 / CD4 / CD45RA / 自己リンパ球混合培養反応 |
Research Abstract |
歯周炎成立機序におけるT細胞機能の役割を明らかにすることを目的に、末梢血リンパ球の自己リンパ球混合培養反応(AMLR)と末梢血T細胞サブポピュレーションの実現型をモニターしながら、歯周病巣局所におけるCD4^+CD45RA^+T細胞サブポピュレーションの動態について検討を行った。AMLRに関してはMTTの開裂を指標とした比色定量法を用いたspontaneous proliferative responce(SPR)から検討し、末梢血および歯周炎病巣歯肉組織におけるT細胞サブポピュレーションの検索に関しては三重染色法を用いて検討した。 以下には、これまでに集積された結果を列記した。 1.歯周炎病巣歯肉組織中のCD4^+T細胞サブポピュレーションの解析の結果、患者末梢血リンパ球と比較してCD4^+CD45RA^+CD45RO^-T細胞(CD4^+RA^+RO^-T細胞)率が低く、CD4^+CD45RA^-CD45RO^+T細胞(CD4^+RA^-RO^+T細胞)率が高かったことから、歯周炎病巣局所において″naive″T細胞から″memory″T細胞へのT細胞サブポピュレーションのシフトが惹起されている可能性が示唆された。 2.歯周炎病巣局所のCD4^+T細胞中では、CD4^+RA^+RO^+T細胞CD4^+RA^-RO^+T細胞に加えCD4^+RA^-RO^-T細胞およびCD4^+RA^+RO^+T細胞も存在することが示唆された。さらにCD4^+RA^-RO^-T細胞率については一部の患者群で著明に高い値を示したが、今回調べたかぎりの臨床的評価法からは、CD4^+RA^-RO^-T細胞がほとんど認められない患者群との間で著明な差は観察されなかった。 患者末梢血リンパ球のSPRの検討からは、SPRの低下を示す患者群の存在が確認されたが、病巣歯肉組織中のCD4^+T細胞サブポピュレーションの結果との明らかな関連性は認められなかった。
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