1994 Fiscal Year Annual Research Report
NC(数値制御)放電加工を用いた新しい補綴物製作システムの開発
Project/Area Number |
05454532
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
宮崎 隆 昭和大学, 歯学部, 教授 (40175617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 康弘 昭和大学, 歯学部, 助手 (00245804)
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Keywords | 放電加工 / 数値制御 / CAD / CAM / デンタイザー / 切削 |
Research Abstract |
補綴物製作システムの中に放電加工を応用するために多方面からのアプローチを行ってきたが、本研究では従来の形彫放電加工の総型電極作製にNC切削加工機を用いてCAD/CAMの手法を応用する方法について検討した。前年度に歯冠デジタイザー装置を試作したので、本装置を用いて、全部クラウンの支台歯形成を施した石膏模型を準備し、これをレーザーで計測した。この際ビーム径、計測の再現性について種々検討し、50μmの精度での計測が可能になった。モニター上でクラウンのCADを行い、あらかじめ入力した標準的なデーターベースを修正し、咬合面、マージン等を支台歯、対合歯と調和させてほぼ自動的に設計を行うことが可能になった。一方、CAMについては本年度小型のフライス盤を試作した。本装置ではNCで制御され、加工時に冷却可能にした。グラファイトを被削材として選び、単純なクラウン支台を想定した円筒状模型を用いてこれをNC入力し、切削実験を行ったところ、50μm以内の精度で加工が行われることが認められた。また真円度についても満足のいく結果が得られた。次のこのグラファイト電極を用いて、教室所有の形彫放電加工機でクロシン油中でチタン材の放電加工実験を行った。電極消耗量及び電極形状を分析した結果、加工条件を変えても消耗を抑えることは難しく、特に電極肩部の消耗が問題であった。これに対処するには電極交換とチップ排出路を付与することが不可欠であることが認められた。一方、今回の研究で開発したCAD/CAMプログラムを用いることにより、電極製作のみならずセラミックスなどを用いてクラウンを一次的に製作できることも判明したため、研究を続行中である。
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