1994 Fiscal Year Annual Research Report
実験的虚血心猫における視床下部および迷走神経電気刺激の循環動態に及ぼす影響
Project/Area Number |
05454541
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松浦 英夫 大阪大学, 歯学部, 教授 (10029978)
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Keywords | 虚血性心疾患 / 視床下部刺激 / 迷走神経刺激 / 神経性ショック / 心機能 |
Research Abstract |
猫を用いて冠動脈を人為的に狭窄させ虚血性心疾患のモデルを作製し、視床下部および迷走神経を電気刺激することにより神経性ショック状態を作り出し、循環動態および心機能の変化を調べた。全身麻酔下に開胸を行い、冠動脈(左前下行枝)の血流量を電磁血流計にて測定しながらその末梢側を縫合糸を用いて人為的に狭窄させ、虚血性心疾患のモデルを作製した。循環動態および心機能のパラメーターとして、血圧、心拍数、心拍出量、冠動脈血流量、左室内圧・左室一時微分係数dp/dt、心筋の組織酸素分圧の変化を測定した。丹羽らの方法に準じて、視床下部電気刺激に続いて迷走神経を刺激し、神経性ショックと同じ状態を作り出し、この時の心機能の各パラメーターを測定し、検討しようと試みた。視床下部刺激により血圧、心拍数、心拍出量、dp/dtも上昇し、心機能は亢進した。また逆に迷走神経刺激によりこれらはいずれも低下し、心機能は抑制された。しかしながら、冠動脈狭窄や心筋組織酸素分圧測定のためには開胸が必要であり、筋弛緩薬を投与し調節呼吸にて麻酔を維持しなければならなかった。この状態は丹羽らが行った筋弛緩薬を使用しない浅麻酔下でのものとは条件が異なるため、丹羽らと同様の神経性ショック(視床下部刺激と迷走神経刺激による)状態を作り出すことは不可能であった。
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