1993 Fiscal Year Annual Research Report
改良型MD(CXD)法を用いた骨塩定量と下顎骨残余成長量の予測
Project/Area Number |
05454552
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三谷 英夫 東北大学, 歯学部, 教授 (50014220)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 亨至 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10205916)
|
Keywords | アルミニウム階段 / 手部X線写真 / 骨塩量 / CXD法 / 下顎骨全体長 / 身長 / 初経 / パーソナル・コンピュータ |
Research Abstract |
資料として,東北大学歯学部附属病院矯正科に通院し,成長観察中にある女子128名の研究開始時(Stage 1)と1年後(Stage 2)の縦断的な側面頭部X線規格写真,アルミニウム階段入り手部X線写真および身長計測値を選択した.この中には,初経発来時期を基準とした骨塩量の年間増加量の検討を行うため,初経発来時期の明確な12,13歳の38名が含まれている.これらの資料をもとに,下顎骨全体長(Cd-Gn),身長(BH),CXD(Computed X-ray Densitometry)法による骨塩量(ΣGS/D)の年間増加量および相関を求めた.骨塩量の測定は骨塩定量検査装置(ボナライザー)を用い,第二中手骨で行った.次に,128名中110名を骨塩量の増加のピークを示した12歳を基準として2群に分類し,それぞれの群において骨塩量に関する指標を説明変量とし,下顎骨全体長の年間増加量を目的変量とする重回帰式を作成し,残りの18名に適用して重回帰式の信頼性の検討を行った.また,初経発来時期の明確な女子38名を用いて,初経と骨塩量の関係について調べた.その結果,1.骨塩量の年間増加のピークは身長および下顎骨のそれよりやや遅く,12歳前後に認められ,そのピークは初経の発来時期とほぼ一致していること,2.下顎骨全体長の年間増加量と,Stage 1の骨塩量およびStage 2までの変化量との相関は,11歳以前と比べて12歳以後はより高い相関を示したこと,3.12歳以後の下顎骨全体長の年間増加量とStage 1の骨塩量各指標との重相関係数は0.8以上であり,予測値と実測値の差は0.5mm程度であること,がわかった.今後,さらに2年後の資料を採得し,予測精度をあげたいと考えている.また,これらと平行してパーソナル・コンピュータを用いたより汎用性にある骨塩定量システムの構築を行っている.
|