1993 Fiscal Year Annual Research Report
痛覚形成・制御における脳内IL-1の役割に関する分子生物学的・薬理学的研究
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05454569
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 公道 京都大学, 薬学部, 教授 (80025709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 雅文 京都大学, 薬学部, 助手 (20243040)
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Keywords | インターロイキン-1β / サイトカイン / インターロイキン-1受容体 / 痛覚過敏 / 鎮痛 |
Research Abstract |
ラットIL-1β変換酵素cDNAの部分配列をクローニングし、現在、IL-1受容体type2cDNAのクローニングを進行中である。IL-1β、IL-1受容体、IL-1β変換酵素mRNAの無処置ラット脳での発現をin situ hybridization法で検討した結果、IL-1βmRNAおよびIL-1受容体type1mRNAが各々、特定の脳部位で発現していることが判明した。これらmRNAのうち特に、IL-1受容体type1mRNA産生細胞に関しては、in situ hybridizationによる二重染色法などの手法を用い、その発現が神経細胞、血管内皮細胞および脈絡叢によるものであるということを明らかにした。さらに、持続痛によりIL-1βmRNAの視床下部での発現が亢進することを確認した。また、ラット後肢圧侵害受容閾値にたいするIL-1βの脳室内投与の効果を検討し、低用量では閾値を低下させ、高用量では閾値を上昇させる効果があること、さらにそれらの効果がIL-1アンタゴニストの同時投与により拮抗されることを明らかにした。平成6年度は、このIL-1βによる痛覚修飾効果に脳のどの部位が関与しているのかをIL-1βの脳実質内局所微量注入実験により検討するとともに、この痛覚修飾効果に関与する神経伝達物質あるいは神経調節物質の同定も併せて行う予定である。また、IL-1受容体type1mRNA以外のmRNAに関してもその産生細胞をin situ hybridizationによる二重染色法などの手法により同定する。
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