1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05454628
|
Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
劔 邦夫 山梨医科大学, 医学部, 教授 (10018690)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊波 英克 山梨医科大学, 医学部, 助手 (50242631)
望月 光由 山梨医科大学, 医学部, 助手 (90174341)
三井 和浩 山梨医科大学, 医学部, 助教授 (20174063)
|
Keywords | 酵母細胞 / 生物時計 / GTリピート / 遺伝子のクローニング / 出芽タイミング / 細胞サイズ |
Research Abstract |
我々は,出芽酵母よりショウジョウバエの時計遺伝子perとかなり広い範囲で相同性を示す遺伝子GTS1をクローン化した.そして,遺伝子操作でGTS1遺伝子欠損株、多コピー遺伝子導入株を作成し表現型を調べたところ,出芽時間,および細胞サイズが遺伝子数,および転写産物量(Gts1タンパク質)に依存的に変化することを認めた.さらに最近,(1)これまで酵母,ハエなどで時計遺伝子の表現型として知られている,熱抵抗性,胞子形成,寿命などで,Gts1が関与しているかをしらべたところ,それぞれにおいて,Gts1タンパクの発現量にほぼ比例した効果が見られることがわかった.また,多量発現させた場合,凝集反応が起こることが解った.(2)Gts1タンパク質がリン酸化タンパク質であり,セリン残基にリン酸化されていること,ヒドロキシウレアなどで細胞周期を停止すると脱リン酸化型が消え,すべてリン酸化型に移行するとをみとめた.現在,Gts1タンパクを多量発生させて,精製し,リン酸化サイトの同定をおこなっている.(3)two-hybrid法でGts1タンパクが細胞内でホモダイマーとして機能していることを見い出し,ホモダイマー形成にややカルボキシ末端側の20残基の部位が関与しており,その中のアスパラギン酸が重要であることが解った.(4)Gts1と結合するタンパク質の検索をtwo-hybrid法でおこない,いくつかの候補タンパク質を同定した.また,ホモダイマー形成部位と相同性をもつ多剤抵抗性トランスポーターと結合することが解り,その意義を検討中である .
|
-
[Publications] Yaguchi, S. et al.: "The pleiotropic effect of the GTS1 gene product on heat tolerance, sporulation and the life span." Biochem. Biophys. Res. Commun.218. 234-237 (1996)
-
[Publications] Motizuki, M. et al.: " Autophagic death after cell cycle arrest at the rest rictive temperature in temperature-sensitive" European J. Cell Biology. 68. 275-287 (1995)