1995 Fiscal Year Annual Research Report
転写調節因子Rel及びNFκBを介する情報伝達機構の解析
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05454642
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 純一郎 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70176428)
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Keywords | 転写調節因子 / Rel / NFκB / 情報伝達 / 分子生物学 |
Research Abstract |
研究課題を達成するため、提唱した三つの目的各々に大して以下に記す成果を挙げた。 1.細胞膜受容体CD40からRel/IκB複合体へのシグナル 昨年度、TNF,IL-1受容体のみならずB細胞抗原であるCD40からのシグナルによりRel/NFκBが活性化されることを見い出した。現在、酵母を用いたツ-ハイブリッドクローニング法によりCD40と相互作用する蛋白質を探索している。現在、二種のcDNAクローンをCD40に相互作用する蛋白質として解析を進めている。これらのcDNAにコードされた蛋白質とCD-40との相互作用を解析し、CD40のシグナル伝達における役割を明らかにする。同様の方法を用いて米国のグループからCRAFと呼ばれる蛋白質が同定された。そこで、CRAFに相互作用する蛋白質のクローニングを同様の方法を用いて進めている。現在六種のcDNAクローンを得ており、解析中である。また今年度、二価銅イオンがTNF-αによるNFκBの活性化を抑制することを見出した。銅イオンがシグナルのどの段階に作用するのかを検討している。 2.新しいIκB遺伝子の同定 数種のライブラリーから由来する候補クローンについてそのDNA塩基配列を決定し、既知のIκBとの相同性を検討している。 3.ラット染色体上でのrel/NFκB/IκBの位置 NFκBの位置についてはすでに報告した。現在、Fish法でrel,IκBの位置を決定している。その後、これらの遺伝子と腫瘍との関連を調べるつもりである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ohtsuka,M.: "Novel zinc chelators with dual activity in the inhibition of the κB site binding proteins,HIV-EP1 and NFκB." J.Med.Chem.38. 3264-3270 (1995)
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[Publications] Shiio,Y.: "Bcl-3 induces Rb via interaction with E4TF1/GABP:Implication for muscle cell differentiation" Oncogene. (in press). (1996)
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[Publications] Ishida,T.: "CD40 signaling-mediated induction of Bcl/X_L Cdk6:Implication of their co-operation in selective B cell growth." J.Immunol.155. 5527-5535 (1995)
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[Publications] Suzuki,K.: "Molecular cloning of cDNA encoding the Xenopus homologue of mammalian RelB." Nuc.Acids.Res.23. 4664-4669 (1995)
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[Publications] Aoki,T.: "The ankyrin repeats but not the PEST-like sequences are required for signal dependent degradation of IκBα." Oncogene. (in press). (1996)
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[Publications] Satake,H.: "Cupric in blocks NFκB activation through inhibition the signal-induced phosphorylation of IκBα." Biophys.Res.Commun.216. 568-573 (1995)