1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05454648
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
三原 勝芳 九州大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (40029963)
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Keywords | 小胞体 / 膜蛋白質 / 膜透過 / 小胞輸送 |
Research Abstract |
真核細胞の分泌経路への入り口にあたるオルガネラとして小胞体(ER)は蛋白質の膜透過のみならず膜蛋白質のトポロジー形成と仕分けにも重要な機能を果たしている。ER膜を構成する膜蛋白質がどのようにして膜に挿入され、また他のオルガネラへの輸送を免れてERに留まるのかという問題を生化学、細胞生物学および分子生物学的手法を用いて明らかにすることが本研究であり、本年度は次の事柄を明らかにした。 (1)P-450のER膜上での構造形成と残留機構 P-450のN-末端に存在するER膜結合領域はER残留シグナルとして機能する。この膜結合領域周辺に様々な変異を導入したP-450をCOS細胞内で発現させ酵素活性と細胞内局在を解析した。その結果、膜結合領域の近傍のプロリンに富む保存された領域(プロリンボックス)が構造形成に重要であることを見いだした。さらに構造形成不全のP-450を含むERは凝集した構造体を形成することを見いだした。(投稿中) (2)膜蛋白質のER残留に関わる遺伝子の解析 C末端の配列KKXX又はKXKXX(ダブルリジンモチーフ)がいくつかの膜蛋白質のER残留シグナルとして機能している。この残留に関わる酵母の遺伝子を解析するため、酵母ER膜蛋白質WBP1のER残留シグナルを含む領域をレポーター蛋白質である酵母インベルターゼに繋いだキメラ蛋白質を酵母内で発現させた。細胞膜の表面に輸送するようになった6種類のts性酵母変異株を分離することに成功した。このうちの1つは蛋白質のER-ゴルジ間輸送に明らかな障害が観察された。
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Research Products
(1 results)