1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05454656
|
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
鈴木 義昭 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (50132733)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝谷 重治 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (50179587)
上野 孝治 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (10143504)
|
Keywords | 絹糸腺の分化 / 階層的遺伝子制御システム / 組織特異的転写制御 / 転写制御因子 / POU-M1遺伝子 / Scrのカイコホモログ |
Research Abstract |
カイコの絹糸腺は、stage19の胚の下唇節の外胚葉性細胞の陥入によって形成される。この過程に関わる遺伝子群間の制御の階層性を解析するため、Bm Dfd,Bm Scr,POU‐M1,Bm fkhなどをクローン化し構造解析を行なった後、in situ hybridizationによってこれら遺伝子群の発現状況を観察した。一方、絹糸腺組織特異的に転写されるフィグロイン遺伝子およびセリシン-1遺伝子の転写制御因子について、精製とクローニングを行なった、EFIとOBF-1については精製法が確立し、POU-M1については既にクローン化済みである。 Bm Scrは絹糸腺が形成される前の時期に下唇節全体で発現され、ついで絹糸腺が陥入する際にはその部域から発現の消失がおこる。この消失を相補する形で、陥入部位特異的にPOU-M1が発現されてくる。終末分化特異的遺伝子の一つであるセリシン-1遺伝子の転写制御因子POU-M1が、絹糸腺発生の初期にこのような発現をすることは大変興味ある観察である。POU-M1は、絹糸腺形成につれて発現領域を拡大して行き、やがて中部絹糸腺に限局された発現となって落ちつく。また形成途上の絹糸腺の後極部分にはBm fkhの発現があり、Bm lnは始め前部および中部絹糸腺に発現した後、中部に限局されて行く。 今後は、これら遺伝子間の制御の実態を解析する予定である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] S.Takiya: "Role of the core promoter for the preferential....." Develop.Growth Differ.35. 311-321 (1993)
-
[Publications] M.Fukuta: "Molecular cloning of a pou domain‐containing factor..." J.Biol.Chem.268. 19471-19475 (1993)
-
[Publications] P.-X.Xu: "Promoter of the POU-M1/SGF-3 gene involved in the...." J.Biol.Chem.269. 2733-2742 (1994)
-
[Publications] X.Xu: "A maternal homeobox gene,Bombyx caudal,forms both..." Development. 120. 277-285 (1994)