1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05505002
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岩田 一明 大阪大学, 工学部, 教授 (30031066)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 道隆 三菱電機株式会社, 産業システム研究所, 課長
平井 慎一 大阪大学, 工学部, 助教授 (90212167)
小野里 雅彦 大阪大学, 工学部, 助教授 (80177279)
|
Keywords | 熟達 / 熟練モデル / プロセスモデル / 学習 / メモリベース学習 / 技能 / 経験 / モデルベース制御 |
Research Abstract |
研究はほぼ順調に進捗した.まず,人間の熟達過程の解明のために,手作業型の代表であるきさげ作業を分析した.きさげ作業において熟練の主要な要素として,面形状把握,作業計画立案,除去作業(きさげ)があることを明らかにした.さらに,模擬作業実験によって,熟練過程において作業対象のイメージの形成することの優位性を明らかにした. 次に,3次元測定機を既存設備と接続し、熟達型工作機械のプロトタイプを構築した.熟達型工作機械は,モデルベース制御による作業設計機能と,加工結果からのプロセスモデルの学習機能を有する.これにより,作業状況の予測に基づく作業計画と,作業経験の蓄積・利用という熟練オペ-レータの有する機能の基礎的な部分が実現された.従来ボールエンドミル加工では行なわれていない,切削3分力のモデルと幾何モデルを有する加工シミュレーションシステムを開発した.また,予測が困難である斜面の加工においても,加工経験を積むにしたがって,予測精度を向上させることが可能である. さらに,フォーストルクセンサを既存設備と接続し,熟達型マニピュレータのプロトタイプを構築した.熟達型マニピュレータは,センサフィードバックが可能なマニピュレータと人間の技能的運動を計測する装置,ならびにモデルの構築や作業計画を行なうためのワークステーションとから構成されている.変形しやすい管状部品の挿入作業では,人間の技能的な運動をもとに,作業を実行させる手法を適用した.この作業に対しては,技能運動の計測装置により,人間の技能的な運動の特性が抽出できること,人間の技能的な運動を参照しつつ,マニピュレータが作業を実行できることを確認した.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 川野,橋本,西田,岩田,小野里: "人体ダイナモグラフィによる関節トルクの可視化に関する研究" 精密工学会誌. 60-3. 436-440 (1994)
-
[Publications] Teramoto,Iwata,and Hirai: "Development of Learning System with Process Model Selection for Control of Ball-end Milling" Proc.7th Int.Conf.Production/Precision Engineering. 461-466 (1994)
-
[Publications] Hirai,Wakamatsu,and Iwata: "Modeling of Deformable Thin Parts for Their Manipulation" Proc.IEEE Int.Conf.Robotics and Automation. 2955-2960 (1994)
-
[Publications] 西田,川野,橋本,田中,岩田,小野里: "マイクロマシンの操作に関わる人間の認知モデルに関する研究(第3報)移動タスクにおける人間の空間認知について" 1994年度精密工学会秋期大会学術講演会講演論文集. 189-190 (1994)
-
[Publications] 平井,岩田,米倉: "柔らかい管状部品の挿入作業における人間の技能動作のマニピュレータへの移植" 日本機械学会第72期通常総会講演論文集. 724-725 (1994)
-
[Publications] 平井,岩田: "修正可能性を考慮したアドミタンス行列パラメータの設計" 日本ロボット学会誌. 13-3. (1995)