1993 Fiscal Year Annual Research Report
Fe-Ni-Mn系制振合金の交通機関への利用に関する試験研究
Project/Area Number |
05505004
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
渡辺 敏 法政大学, 工学部, 教授 (10120841)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 雅夫 (財)鉄道総合技術研究所, 内田研究室, 研究室長
長藤 敬晴 (財)鉄道総合技術研究所, 長藤研究室, 研究室長
三浦 建蔵 三井造船(株), 玉野研究所, 主幹研究員
須田 義大 東京大学, 生産技術研究所 第2部, 助教授 (80183052)
佐藤 昭治 法政大学, 工学部, 専任講師 (70061091)
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Research Abstract |
(I)制振性 本合金の制振性はepsilon→gamma変態の中間の温度において著しく向上するが、この温度はNi量とMn量によって強く支配されるので、平成5年度の主要課題として本合金系における最適組成の追及を行った。 両元素の比率を変えた16鋼種について実験を行った結果、下記の回帰式を得た。 epsilon→gamma変態温度(℃)=256.1-19.7Ni(mass%)-6.7Mn(mass%) 上式に従えば、変態温度区間を室温(25℃)付近まで下げるにはFe-6Ni-14Mnが適していると考えられる。事実この合金はFe-5Ni-15Mnより数倍も高い制振性を示したが、NiやMnがこれより僅かでも多くなると組織gamma(オーステナイト)単相となり、制振性は極端に悪化することが判明した。従って、鋼種としてはFe-5Ni-15Mnの方が実用的であるとの結論に達した。 (II)機械的性質 機械的性質についてはgamma量が多くなると耐力は下がる傾向にある。Fe-6Ni-14MnとFe-5Ni-15Mnについては適当な前処理によって超弾性特性の発現が認められた。またSiを添加すると形状記憶特性も現れることが判明した。 (III)コルゲーション試験 加振器により軌条輪と車輪の加速度応答を調べる。この応答曲線からハーフパワーポイント法で減衰比を求め、SUSなどの結果と比較したが、あまり差はみられなかった。 (IV)耐磨耗性試験 ピンオンディスク試験により耐磨耗性が調べられた。本合金は比較材料の鋳鉄などに比べても良好な耐磨耗性を有している。
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