1993 Fiscal Year Annual Research Report
超低速電子透過法による機能性有機分子層成長の非破壊検出
Project/Area Number |
05555002
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
上野 信雄 千葉大学, 工学部, 助教授 (40111413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
串田 正人 千葉大学, 工学部, 助手 (70177989)
幸本 重男 千葉大学, 工学部, 助教授 (90195686)
工藤 一浩 千葉大学, 工学部, 助教授 (10195456)
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Keywords | 低速電子透過 / 有機分子 / 薄膜 |
Research Abstract |
本研究では、超低速電子透過法(LEET)による信号電流強度が、数分子層程度以下の膜厚領域において極めて鋭敏に膜厚に依存することを利用し、機能性有機分子超薄膜の単分子層成長を損傷を与えることなく検出、測定できる方法を確立し、さらに基本的に重要な有機分子の清浄導電性単結晶表面における単分子層成長条件を探索することを目的とする。このため、始めに超低速電子透過法と他の表面敏感実験法を同一の既知の試料に適用し、超低速電子透過スペクトル構造と試料表面構造との関係を明確にし、次に超低速電子透過法により機能性有機分子単分子層成長条件についての探索を行う。 本研究遂行に新たに必要な実験装置の設計製作を中心に、以下の研究を行った。 (1)本研究遂行に適した分子薄膜成長測定用チャンバーを自作し真空テストを行った。 (2)現在使用している有機超薄膜物性測定用に開発した超低速電子透過装置の分析器部を上記装置にとりつけられるように製作すると同時に、水素原子の基板表面付着を高感度に検出するためにHRLEELS分光器の組み込みを行った。 (3)電子透過実験および清浄結晶表面への単分子層成長条件を探索する目的に適した試料マニピュレータを製作した。 (4)MoS2単結晶基板表面の清浄性をLEET法により調べ、一般的な実験法である低速電子回折、オージェ電子分光法による結果と比較し、LEET法の有効性を確認した。 (5)LEET法を用いて鉛フタロシアニンおよびH2フタロシアニン分子などのMoS2単結晶表面上での単分子成長の検出を試みた。 (6)関連実験として、角度分解光電子分光法により、単分子層の分子配向性の測定を試みた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] N.Ueno: "Angle-resolved photoemission spectroscopy of ultrathin films of H_2-phthalocyanine on MoS_2 surfaces" J.Chem.Phys.99. 7169-7174 (1993)
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[Publications] N.Ueno: "Growth of Pb-phthalocyanine thin films on MoS_2 surfaces studied by means of low-energy electron transmission spectroscopy" Jpn.J.Appl.Phys.33. 319-323 (1994)