1994 Fiscal Year Annual Research Report
超低速電子透過法による機能性有機分子層成長の非破壊検出
Project/Area Number |
05555002
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
上野 信雄 千葉大学, 工学部, 助教授 (40111413)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
串田 正人 千葉大学, 工学部, 助手 (70177989)
神谷 幸司 千葉大学, 工学部, 助手
幸本 重男 千葉大学, 工学部, 助教授 (90195686)
工藤 一浩 千葉大学, 工学部, 助教授 (10195456)
原田 義也 千葉大学, 工学部, 教授 (20013477)
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Keywords | 有機超薄膜 / フタロシアニン / 低速電子透過 / 分子配向 / 光電子分光 / 低速電子回析 |
Research Abstract |
本研究では、超低速電子透過法による信号電流強度が、数分子層程度以下の膜厚領域において極めて鋭敏に膜厚に依存することを利用し、機能性有機分子超薄膜の単分子層成長を損傷を与えることなく検出、測定できる方法を確立し、さらに基本的に重要な有機分子の清浄導電性単結晶表面における単分子層成長条件を探索することを目的とする。このため、始めに超低速電子透過法と他の表面敏感実験法を同一の既知の試料に適用し、超低速電子透過スペクトル構造と試料表面構造との関係を明確にし、次に超低速電子透過法により機能性有機分子単分子層成長条件についての探索を行ない以下の成果か得られた。 (1)本研究遂行に適した分子薄膜成長測定用チャンバーを自作した。 MoS_2結晶表面のLEETスペクトルとLEED回析像を測定し、これらを比較することでLEETスペクトルのみによる結晶表面清浄性の検査が行えることがわかった。 (3)MoS_2表面上の鉛フタロシアニン、H_2フタロシアニン単分子層をLEETスペクトルで検出することができた。また,LEETにより膜構造が膜厚に依存することがわかった。 (4)H_2フタロシアニンのMoS_2上での分子傾斜角、面内配向角を角度分解光電子分光法により決定した。またこの結果がLEETによる超薄膜構造の膜圧依存性と矛盾しないことがわかった。 (5)平成7年度の有機分子薄膜単分子層実験のため、有機分子試料(フタロシアニン類)の昇華精製を行った。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] N.Ueno: "Growth of Pb-phthalo cyanlne thin F;Lns on MoS_2 sulfaces Studled by means of Iow-energy erectron transmission Spectroscopy" Jpn.J.Appl.phys. 33. 319-323 (1994)
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[Publications] S.Hasegawa: "Infevnolecular energh-band d;sporsion in oriented thin F;lns of bis(1,2,5-thlsd;azolo)-P-guimobis(1,3-dithiole)(BTQBT)by angle-resolved photoemission" J.Chen.phys.99. 7169-7174 (1994)
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[Publications] K.Seki: "UV photoenission stsfudy of amorphous n-C36H34 F;lms and their" Chem.Phys.182. 353-359 (1994)
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[Publications] M.Momose: "Growth and sfability of H^2-phthalocy anine thin F;lms on MoS_2 suefaces by means of low-energy electron transmission specfioccojoy." Jpn.J.Appl.Phys.33. 4754-4758 (1994)