1993 Fiscal Year Annual Research Report
有機結晶分極反転構造の構築による位相整合が容易な波長変換素子の開発
Project/Area Number |
05555016
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
梅垣 真祐 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70011161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夫 龍淳 富士ゼロックス(株), 基礎研究所, 主幹研究員
近藤 高志 東京大学, 工学部, 助手 (60205557)
中西 八郎 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (50240651)
伊藤 良一 東京大学, 工学部, 教授 (40133102)
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Keywords | 非線形光学 / 有機結晶 / 分極反転構造 / 波長変換素子 |
Research Abstract |
平成5年度の目標は、(1)ハイパー・レーリー散乱(HRS)法による新規材料の分子レベルでの評価、(2)高性能有機結晶の微細加工への適・不適の判定、(3)適合材料の薄膜単結晶化および周期構造の導入、(4)材料の光第2高調波による破壊特性の検討、(5)素子設計および分子設計であった。 (1)のHRS法は、双極子モーメントを持たない分子やイオン性分子の2次超分極率betaを測定する手段である。これを一連のスチルバゾリウム塩に適用した結果、従来、広範に検討されてきたニトロアニリン誘導体よりも吸収端が30〜40nm以上、短波長側にありながら、betaは3〜7倍大きい、優れた分子素材であることが判明した(投稿中)。(3)に関しては、閉空間(液溜め付きの2枚のガラス板の間)での溶液からの降温結晶成長法を試みて、サイズ・表面共に比較的良好な結晶が得られた。目下、(2)に関する判定を行い、リソグラフィーの可能性を検討中である。また、(5)に関しては、自由空間内のガウス・ビームと同様なビームが平板導波路内でも存在することを理論的に確かめ(投稿準備中)、現在、光第2高調波発生(SHG)効率の解析を進め、SHG素子設計への適用を図っているところである。一方、シクロブテンジオン誘導体をアクセプターとする、大きなbetaを有する新規分子を結晶化し、位相整合可能な実効非線形光学定数が極めて大きくなることがわかった(投稿準備中)。
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Research Products
(1 results)