ガスマイクロストリップ検出器によるX線の2次元測定と物質表面観察法の開発

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 05555024
• Research Institution: University of Miyazaki
• Principal Investigator: 長谷川 武夫 宮崎大学, 工学部, 教授 (70025386)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 松田 達郎 宮崎大学, 工学部, 助手 (20253817) ; 上西 邦夫 宮崎大学, 工学部, 助手 (50040978) ; 福森 太一郎 宮崎大学, 工学部, 助教授 (80040971)
• Keywords: マイクロストリップ検出器 / MSGC / X線2次元位置検出

Research Abstract

小型で数10ミクロンの非常に良い位置分解能と高い計係数率を持つマイクロストリップ検出器により、X線を単一光子として時々刻々にその2次元座標位置と数(強度)を計測してそれを実時間処理してパソコンで画像化する装置と方法の開発をめざし、本年度は以下の項目を実行した。
(1)約4cm×4cmの有感面積を有する2次元座標位置読み出し可能のガスマイクロストリップ型検出器を製作し、プリアンプ系の取り付け組み立てなどを行った後、各ストリップ系やカソード側からの信号読み出しテスト等を行った。
(2)検出器からのパルス信号処理に必要なプリアンプ等回路系の試験を進めた。
(3)放射線源を用いて信号検出など基本的な動作について試験を行った後X線発生装置や高エネルギー物理学研究所の加速粒子線ビームを用いて、印加電圧特性・増幅度・S/N比などの特性試験を行った。
(4)これらの検出器からの2次元位置信号をパソコンに取り込み単一イベント毎の画像化ができるよう、PC-9821型パソコンを購入し、データ画像処理化システムを開発しつつある。
これらは、ほぼ当初の計画通りに進行したが、検出器組み立て後のストリップ基盤の絶縁度の時間的な変動(不安定さ)が見られ、その対応策や改良の試みに一定の時間が費やされ、位置分解能や計数率測定などガスマイクロストリップ検出器の実用的な性能については、2年次初めに行い、その後X線回折像などの測定に入る予定である。

Research Products

• [Publications] B.Adeva,S.Ahmad T.Hasegawa et al.: "Measurement the spin-dependent structure function g_1(x)of the deuteron" Physics Letters. B302. 533-539 (1993)
• [Publications] Y.Yamazaki,K.Kuroki T.Hasegawa et al.: "Correlated Electron Emission from Thin Carbon Foils Bombarded by 1.8MeV/u Ar Ions" Phys. Rev. Lett.70. 2702-2705 (1993)
• [Publications] H.Aoyagi,T.Hasegawa T.Matsuda et al.: "Study of the etapi^-sytem in the pi^-p reaction at 6.3 GeV/c" Physics Letters. B314. 246-254 (1993)