1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05555027
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉原 厚吉 東京大学, 工学部, 教授 (40144117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 敏行 東京大学, 工学部, 助手 (90213214)
速水 謙 東京大学, 工学部, 助教授 (20251358)
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Keywords | 位相優先法 / 幾何アルゴリズム / 数値的安定化 / ボロノイ図 / ドロネー図 / 凸多面体 / 交差図形 |
Research Abstract |
1.「位相優先」の考え方を適用して昨年度までにすでに開発してきた,点ボロノイ図の逐次構成法と分割統治構成法,線分ボロノイ図の逐次構成法について,その性能評価実験を行なうとともに,その一部についてはプログラムを公開しマニュアルも整備した. 2.新たに,3次元点ボロノイ図の逐次構成算法,3次元凸多面体の積集合の構成法に,位相優先法を適用して,それらのアルゴリズムの数値的安定化をはかった. 3.2次元点ボロノイ図のアルゴリズムを利用して,各種の一般化されたボロノイ図(線分ボロノイ図,円弧ボロノイ図,重みつきボロノイ図,一般図形を生成元とするボロノイ図,流れの中のボロノイ図,リーマン距離に基づいたボロノイ図,障害物回避距離に基づいたボロノイ図,など)の近似構成法を設計し,その有効性を計算機実験によって確かめた. 4.2次元点ボロノイ図のアルゴリズムを利用して,平面における直線交差図形および線分交差図形の,数値的に安定な構成法を設計し,その有効性を計算機実験によって確かめた. 5.有限要素法のメッシュ生成に有用な制約つきドロネー分割を,制約なしのボロノイ図構成法の位相優先の特徴を生かすことによって,比較的簡単に構成できそうだという見通しを得た(この方法の具体的アルゴリズムの設計は,まだこれからである).
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[Publications] K.Sugihara: "Approximation of generalized Voronoi diagrams by ordinary Voronoi diagrams" CVGIP:Graphical Models and Processing. 55. 522-531 (1993)
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[Publications] K.Sugihara: "Resolvable representation of polyhedra" Proc.2nd ACM/IEEE Symposium on Solid Modelling and Applications. 127-135 (1993)
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[Publications] 杉原厚吉: "Voronoi図---世界チャンピオンまでの道" bit. 25. 24-34 (1993)
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[Publications] 杉原厚吉: "数値誤差と幾何学的整合性---暴走のないアルゴリズムをめざして" 電子情報通信学会誌. 76. 618-625 (1993)
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[Publications] 稲垣宏,杉原厚吉,杉江昇: "3次元ボロノイ図構成のための数値的に安定な逐次添加法" 情報処理学会論文誌. 35. 1-10 (1994)
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[Publications] K.Sugihara and M.Iri: "A robust topology-oriented incremental algorithm for Voronoi diagrams" International J.of Computational Geometry and Applications. (発表予定). (1994)
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[Publications] 佐々木建昭,他: "計算代数と計算幾何" 岩波書店, 166 (1993)
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[Publications] 伊理正夫,他: "計算幾何学と地理情報処理" 共立出版, 294 (1993)