1995 Fiscal Year Annual Research Report
磁性流体応用超低周波加速度センサーの開発に関する試験研究
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05555050
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三矢 保永 名古屋大学, 工学部, 教授 (10200065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松永 茂樹 日本精工株式会社, 総合研究所, 研究員
大岡 昌博 静岡理工科大学, 理工学部, 助教授 (50233044)
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Keywords | 磁性流体 / 加速度センサ / 2次元加速度センサ / 浮子 / 磁場解析 / 磁性流体軸受 / 磁性流体浮力 / 乗り心地 |
Research Abstract |
試作研究の最終段階として,感度特性・帯域特性に及ぼす各パラメータの影響を明らかにして,実用設計に当たっての設計指針を得るとともに,温度特性試験を行い使用環境の影響を評価した.具体的には,実機搭載が可能な小形化設計の浮子回転形について,浮子とシュラウドとのクリアランスをパラメータとして,第3次試作を行うとともに,直流応答特性・周波数応答特性を実験的に評価した.また,新たに径方向カップリングにより駆動する径方向磁化浮子の小形化設計を行い,軸方向カップリングと比較した.得られた結果を要約すると以下の通りである. (1)クリアランスを小さくすると共振周波数が高くなり,使用可能周波数帯域が拡大するとともに,x方向とy方向の連成効果が小さくなり,方向に関する精度が向上する.一方,共振周波数の向上に伴い,感度の低下が予想されるが,ホール素子をより接近して配置できるため,感度低下をリカバーすることができる.したがって,クリアランスは小さい方が望ましい.ただし,消費電力・発熱の増大によって制限される. (2)軸方向カップリングに比較して,径方向カップリングでは剛性・感度とも増大するが,カップリング力が弱いため高速回転には不適であること,またxy達成効果の増大により,方向検出の誤差が増大することなどの不利な点もある. (3)低温時には感度が増大する傾向がある.温度低下に伴う流体粘度の増大により,感度の減小が予想されるが,この結果は共振周波数近傍に限定され,共振周波数以下の実用帯域では温度低下に伴う磁性体の透磁率の増大によって感度は増大する.
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