1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05555059
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
井上 雅弘 九州大学, 工学部, 教授 (90037903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 武晃 海洋科学技術開発センター, 海域開発研究部, 研究主幹
瀬戸口 俊明 佐賀大学, 理工学部, 教授 (90145186)
金子 賢二 佐賀大学, 理工学部, 教授 (30039268)
古川 雅人 九州大学, 工学部, 助教授 (30181449)
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Keywords | 波力 / 波力タービン / 衝動タービン / 空気タービン / 案内翼 / 海洋波 / 海洋エネルギー / 自然エネルギー |
Research Abstract |
ノズル作用時にはスロット翼,ディフューザ作用時にはタンデムディフューザとなる可逆タンデム案内羽根を翼形で設計試作した。 次に,定常小形タービン試験装置を用いて,種々の流入条件に対するスロット翼列のノズルおよびタンデム翼列のディフューザ特性を解明するモデル試験を行った。その結果,タンデム案内羽根を翼形にするメリットはさほどなく,本衝動タービンでは一様厚さの多重円弧翼の採用で十分な性能が得られることを明らかにした。また,案内羽根節弦比には最適値が存在し,約0.8であることを示した。なお,定常流れにおける特性を準定常的に用いて往復気流中の特性を評価する。準定常解析法の妥当性を,本案内羽根の場合においても確認した。 続いて,任意の往復流が実現できるタービン試験装置を用いて,実際の海洋波をシミュレートできる往復流に対して実証試験を行い,タービンの作動および起動特性を調べた。その結果,本往復流ではそれに軸流速度が小さな場合が存在するため,可逆タンデム案内羽根が作動しない場合が時々生じるものの,ほぼ原理通りの作動が確認された。また,本タービンはウェルズタービンと比較して高い効率が得られ,同一波高に対してウェルズタービンの半分以下の回転速度で運転できるので強度および騒音の点でも有利であることがわかった。 本衝動タービンの効率向上の可能性を検討するため,理論的な考察を行った。その結果,タービン効率をさらに向上させるためには,適切な比速度と比直径の設定,偏差角の小さい動翼の設計,および下流側案内羽根の流入条件の改善が必要であることを明らかにした。 本衝動タービンは,前述の通り,一様厚さの多重円弧翼形の採用で十分な性能が得られるため,その製作コストを極めて低減できる。
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[Publications] H.Maeda: "The Effect of Turbine Geometry on the Performance of Impulse Turbine with Self-Pitch-Controlled Guide Vanes for Wave Power Conversion" Proceedings of the 4th International Offshore and Polar Engineering Conference. 1. 378-382 (1994)
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[Publications] 井上雅弘: "自己可変ピッチ案内羽根を有する波力発電用衝動タービンの一次元簡易理論" 日本機械学会講演論文集. 948. 198-201 (1994)
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[Publications] H.Maeda: "Effect of Turbine Geometry on the Performance of Impulse Turbine with Self-Pitch-Controlled Guide Vanes for Wave Power Conversion" International Journal of Offshore and Polar Engineering. 5(3月発行). (1995)