1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
05555068
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
松本 健一 久留米工業高等専門学校, 制御情報工学科, 教授 (20037857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平碆 国男 久留米高専, 機械工学科, 教授 (40037958)
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Keywords | 氷蓄熱漕 / 凍結熱伝達 / 直接接触熱交換方式 |
Research Abstract |
実験パラメータの調節と現象の観察が容易な小型試験水槽に冷却媒体のR113液を直接注入する直接接触冷却方式の実験装置を製作して、以下のことを行った。 (1)液液直接接触凍結特性:流動中の液液界面における凍結現象の機構と流動・伝熱特性を把握するため、可視化実験による観察と温度場及び流れ場の測定を続行中である。結氷開始条件,氷滴の形状・質量・数密度・成長速度などに及ぼす諸影響因子を調査中である。 (2)数値計算による解析:(1)の問題に関してモデル化を行い、計算機を用いたシュミレーションを準備中である。 以上のような小型蓄熱槽による基礎的要素実験を進行中であるが、実験パラメータが多く定性的観察が主となっている。従来の隔壁式で生成した氷と比較して、直接接触式では実験パラメータの変化とともに生成される氷に多くのバリエーションを持つことが観察された。従って、蓄熱に有利な氷晶の形状を特定し、その発生条件を明らかにすることが先決である。この点で不明なことが多く、実験の進行が遅れている。そのため、畜熱槽の設計に有用なデータが不足している。 直接接触方式で得られる氷はシャーベット状のものが多く、この形態は融解・搬送特性に優れており畜熱漕として有利である。また、試験的に氷生成中に超音波を印可したところ、生成した氷の形状や性状に顕著な変化が見られた。今後、電場・磁場等により目的の形状・性状を有する氷を生成できる可能性もある。
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