1993 Fiscal Year Annual Research Report
スクリーン印刷法を用いた高感度半導体圧力センサの開発
Project/Area Number |
05555097
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石原 宏 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (60016657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 吉徳 (株)オーバル, 研究2課, 研究員
會澤 康治 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (40222450)
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Keywords | スクリーン印刷 / 圧力センサ / 半導体 / ガラス薄膜 / ダイアフラム |
Research Abstract |
本年度は、まずSi基板上にガラス材料をスクリーン印刷し、その後にSi基板をエッチングして圧力検出用のダイアフラムを形成する方法について検討した。Si基板としては、ガラス膜形成後にKOH溶液で選択エッチングすることを念頭に置き、(100)面を用いた。ガラス材料は、軟化点が750℃以上であること、熱膨張率がSiに近いこと、耐薬品性が強いことなどの条件で選択し、岩城硝子製コーニング7740、K5005N-12、旭硝子製AFS1880を候補とした。その後、これらについて焼結後の平坦性、耐薬品性などを実測し、ASF1880が最適であることを明らかにした。スクリーン印刷したガラス膜上に、SiO_2膜をスピーンコートして平坦性を向上させた結果、ガラス膜厚30〜40μmに対する表面の凹凸は±0.2μm以下であった。また、80℃のKOH溶液でSi基板をエッチングした結果、1.2mm角のダイアフラムが良好に形成できた。 次に、ガラス基板上に半導体薄膜を形成する方法について検討した。本年度は予備的検討としてSi膜を形成してダイアフラムの特性を評価した。膜の堆積には真空蒸着法を用い、ダイアフラム形成後に室温から600℃の基板温度で堆積し、膜堆積後にSiイオンを注入して膜を非晶質化し、その後Bイオンを注入して高濃度p型層を形成した。イオン注入後の活性化アニールは600℃で2時間行った。膜堆積時の基板温度を変えた実験より、基板温度が低いとSi膜にクラックが入り易いことが示され、基板温度を550〜600℃にする必要のあることが明らかになった。また、アニールによりB原子が電気的に活性化されることも明らかとなり、ダイアフラムに用いたガラス材料は、その後の半導体膜形成に十分な耐性を持つと結論された。
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