1994 Fiscal Year Annual Research Report
巨大台風下の大規模構造物の動的挙動に関する数値解析的研究
Project/Area Number |
05555157
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
和田 章 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (90158684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 貴博 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (40240022)
田村 哲郎 東京工業大学, 大学院総合理工学部研究科, 助教授 (90251660)
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Keywords | 台風 / 動的解析 / 大規模構造物 / 連成解析 / 流れのシミュレーション |
Research Abstract |
近年、増々規模の大きな構造物の建設要求が高まっているが、規模の増加に伴った剛性の確保は難しく、その耐風安全性の確保は重要となっている。その耐風設計において必要となる最大級の風速は、台風時に生じるものぽ考えられるが、巨大台風下での大規模構造物の空気力学的な非線形挙動はほとんど解明されていない。本研究では、風洞での動的実験で対応できないこのような課題に対し、近年の計算機能力の向上を踏まえて数値解析法を導入し、台風の特殊な性状のモデル化を行い、その条件下での大規模構造物の応答と風荷重を予測する手法を確立することを目的とし、昨年度は、以下のようま研究実績を上げた。 1.巨大台風のモデル化 2.流体系と構造系の連成解析システムの開発 以上の結果を踏まえて、本年度は本予測手法の耐風問題への適用性の検討を目的に研究を勧め、以下のような成果を得た。 1.実測データとの比較による実際問題への適用性の把握 巨大台風の乱流特性に関する既存の観測データをもとに、流れのシミュレーションを実施し、結果の比較検討から本解析手法、モデルの適用範囲を明らかにした。 2.解析システムの耐風設計への適用 巨大台風下においては構造物を破壊に至らせる不安定振動の発生する恐れがある。本研究で得られた解析システムを適用して、不安定振動を考慮した場合の大規模構造物の耐風安全性評価を行なった。 3.計算モデルのシステム化及び解析システムの使用性の抗充 昨年度に開発した計算モデルを解析システムへ導入し、構築された解析システムの使用性を抗充した。また得られた解析結果の理解を助けるための可視化システムを開発した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Akira WADA: "Dynamic Response of High-rise Building with Energy Dissiparion Devices" The Third World Congress on Computational Mechanics. 1. 37-38 (1994)
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[Publications] 和田 章: "能動型同調質量ダンパーを設置した高層建物の強風に対する制振特性評価" 日本建築学会構造系論文報告集. 465. 61-70 (1994)
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[Publications] 田村 哲郎: "建築構造における計算流体力学" 日本風工学会誌. 60. 7-16 (1994)
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[Publications] 田村 哲郎: "種々の辺長比を有する角柱周りの流れの3次元シミュレーション" 第13回風工学シンポジウム論文集. 537-542 (1994)
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[Publications] 山田 貴博: "非定常移流拡散方程式に対する正規化気泡関数要素" 構造工学における数値解析法シンポジウム論文集. 18. 81-86 (1994)