1994 Fiscal Year Annual Research Report

イメージングプレートで撮影した電子顕微鏡画像の定量解析システムの開発

Research Project

Project/Area Number	05555165
Research Institution	Tohoku University
Principal Investigator	進藤大輔東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20154396)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	及川哲夫日本電子株式会社, 主任研究員工藤純一大型計算センター, 助手 (40186408) 早稲田嘉夫東北大学, 素材工学研究所, 教授 (00006058)
Keywords	イメージングプレート / 電子顕微鏡 / 定量解析 / コンピュータネットワーク / 画像処理
Research Abstract	近年、電子顕微鏡の新しい記録媒体として、汎用のフィルムの記録限界(ダイナミックレンジの狭さ、入射電子線強度と出力シグナルの線形性の欠如)を越える優れた特性を有するイメージングプレートが開発され、新素材の解析に大きな威力を発揮するものと期待されている。本研究では、この定量性の高いイメージングプレートで撮影した電子顕微鏡画像を定量的に解析するシステムを開発し、先端材料の構造評価に応用するとを目的とした。本研究では、まず、イメージングプレートから出力される膨大なディジタルデータを高速で処理するため、ワークステーションと学内のネットワークシステム(TAINS:テインズ)を利用した、画像解析システムを開発した。また、イメージングプレートの分解能やフェーディング(撮影後、時間の経過とともにシグナルを開発した。また、イメージングプレートの分析能やフェーディング(撮影後、時間の経過とともにシグナル強度が減衰する現象)などの基礎特性の評価も行った。これらのシステム開発や基礎特性評価を踏まえ、イメージングプレートを用いた電子顕微鏡画像の解析を実施した。具体的には、電子回析図形、特に、短範囲規則配列に伴う散漫散乱などの弱い回析強度の定量的な解析への応用を図った。また、高分解能電子顕微鏡像を高精度で解析するために、測定値と計算値との一致の度合いを示す残差因子を導入し、高温超伝導体Tl_2Ba_2Cu_1Oyの構造評価に応用した。その結果、観察像と計算像の残差因子を5%以下に小さくすることにより、タリウムの欠損量を定量的に評価するとともに、急冷によって導入された酸素欠損位置についても明らかすることができた。本研究で開発した画像解析システムは、従来用いられてきた電顕フィルムの画像についても入力が可能で、その解析に利用されている。今後、本システムが、電子顕微鏡を用いた定量構造解析を進めて行く上で、大きな進展をもたらすものと確信している。

Research Products

(6 results)

All Other

All Publications (6 results)

[Publications] D.Shindo: "Quantitative High-Resolution Electron Microscopy with a Resichal Index" ICEM13-PARIS. 359-360 (1994)
[Publications] T.Oikawa: "Fading Characteristic of Imaging Plate for Transmission Eiectron Microscope" J.Election Microsc.43. 402-405 (1994)
[Publications] T.Oikawa: "Eoaleation Method for Imaging Plate Resclu Tion" ICEM13-PARIS. 221-222 (1994)
[Publications] D.Shindo: "Quantitative High-Resolution Electron Microscopy of a High-Tc Superconduc Tor Tl_2Ba_2Cu_1Oy with the Imaging Plate" Ultramicroscopy. 54. 221-228 (1994)
[Publications] 工藤節子: "超薄切片電子顕微鏡法の酸化アルミニウム-二酸化ケイ素球状介在物及び六角板除酸化鉄(III)微粒子への応用" 分析化学. 43. 563-567 (1994)
[Publications] T.Ohishi: "Eoaluaion of The rmal Diffuse Electron Scattering in Au with the Imaging plate" Mater Trans.JIM. (in press).

1994 Fiscal Year Annual Research Report

イメージングプレートで撮影した電子顕微鏡画像の定量解析システムの開発

Principal Investigator

進藤 大輔 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20154396)

Research Products

[Publications] D.Shindo: "Quantitative High-Resolution Electron Microscopy with a Resichal Index" ICEM13-PARIS. 359-360 (1994)

[Publications] T.Oikawa: "Fading Characteristic of Imaging Plate for Transmission Eiectron Microscope" J.Election Microsc.43. 402-405 (1994)

[Publications] T.Oikawa: "Eoaleation Method for Imaging Plate Resclu Tion" ICEM13-PARIS. 221-222 (1994)

[Publications] D.Shindo: "Quantitative High-Resolution Electron Microscopy of a High-Tc Superconduc Tor Tl_2Ba_2Cu_1Oy with the Imaging Plate" Ultramicroscopy. 54. 221-228 (1994)

[Publications] 工藤 節子: "超薄切片電子顕微鏡法の酸化アルミニウム-二酸化ケイ素球状介在物及び六角板除酸化鉄(III)微粒子への応用" 分析化学. 43. 563-567 (1994)

[Publications] T.Ohishi: "Eoaluaion of The rmal Diffuse Electron Scattering in Au with the Imaging plate" Mater Trans.JIM. (in press).

進藤大輔東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20154396)

[Publications] 工藤節子: "超薄切片電子顕微鏡法の酸化アルミニウム-二酸化ケイ素球状介在物及び六角板除酸化鉄(III)微粒子への応用" 分析化学. 43. 563-567 (1994)