1993 Fiscal Year Annual Research Report
Ni_3Al+Hf金属間化合物単結晶タービンブレードの合金設計と試作
Project/Area Number |
05555183
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三島 良直 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (00143660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 健 (株)日立製作所, 日立研究所, 主任研究員
三浦 誠司 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (50199949)
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Keywords | Ni_3Al / L1_2型金属間化合物 / 実用ニッケル基超耐熱合金 / 第三元素添加 / 単結晶 / 高温強度 / 合金設計 / 高温クリープ特性 |
Research Abstract |
本研究開始時点で既に得られていたNi_3Al多結晶および単結晶の高温クリープ変形に及ぼす化学量論組成からのずれの影響、第三元素添加の影響などの基礎的研究に基づいて組成を決定したNi_3Al-X合金を東工大において非消耗型アーク炉によって溶製した。これを用いて、示差熱分析、光学顕微鏡による凝固組織観察などの種々の観点から評価を行い、単結晶化が本質的に可能である組成を判断し、最終的に、2at%のHf、W、Ta、Nbを添加した種々のNi_3Al-X単結晶を作製した。いずれの添加元素もAl置換型の元素であることから、Ni量を76at%で一定とし、Al量と合金元素の添加量の和を一定とした。このような合金組成決定が有効であることは、既に行われた多結晶合金における基礎研究によって確認されている。これらの合金単結晶を用いて圧縮クリープ試験を行ない、多結晶で得られていた結果との比較検討、ならびにクリープ強度の方位との本質的関係について基礎的データを得た。その結果、多結晶Ni_3Al合金によって得られた基礎的クリープデータは、単結晶のクリープデータと良い対応を示しており、合金設計の基礎データとして有用であることと同時に、W、Taなどの高融点金属の添加は有効であることを確認した。また、単結晶のクリープ強度に大きな結晶学的方位依存性が存在し、従来のNi基超耐熱合金で耐クリープ特性の点から有利とされていた結晶方位すなわち[001]近傍方位が、Ni_3Al単結晶合金では必ずしも有利とはいえず、本年度の研究範囲内では[011]近傍方位を応力軸とする場合、[001]近傍を応力軸とする場合に比べてクリープ速度が半分程度と低いことを見出した。
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